ATNグラファイト・テクノロジーは、熱膨張性黒鉛(TEG)を製造する新工場(和歌山県和歌山市湊1342)を稼働開始した。
ATN社は、エア・ウォーター(50.5%)、東洋炭素(34.5%)、南海化学(15.0%)の3社が2020年6月に設立した合弁会社で、TEGの製造販売を行っている。TEGは、自動車用エンジンのガスケットや化学プラントのパッキンなどのシール部品材料をはじめ、断熱材などの建築材料や飛行機のシート材料向けの難燃剤としても使われている。
このほど製造技術を有するエア・ウォーター、同製品の最大ユーザーである東洋炭素、インフラ設備を有する南海化学の3社が連携し、各社が有する事業基盤を垂直統合することで、コスト競争力と安定供給力を兼ね備えた生産・販売体制を構築した。
昨年7月に新工場の建屋が完成し、製造設備の設置や試運転、顧客でのサンプル評価などを進め、今回、全ての生産プロセスで実証評価がおおむね完了し、新工場で本稼働を開始した。
敷地面積3800平方メートル。製造能力は年間約1300トン 。