NHKの朝の連続ドラマ小説「舞い上がれ」が大団円を迎えた。中小製造業のリアルな姿が話のところどころに出てきたことで、これまで以上に感情移入して楽しむことができた。困難にぶつかっても挑戦し続けることの大事さを改めて教えられた。
それにしてもいただけないのが、世間の「空飛ぶ車」への反応の薄さだ。空飛ぶ車は「空の産業革命」とも言われ、官民あげて技術サービス研究が行われている。これは日本だけでなく海外でも同様に研究が進んでいて、すでに競争が始まっている。移動の自由度を高め、新たな巨大産業に育つ可能性があるというのに、SNSでの反応を見ると、肯定的に捉える向きは少なく、何かしらケチをつけ、非建設的な意見が目立つ。とても哀しい話だ。
天然資源の乏しい国は技術やサービスで稼いで生きていくしかない。日本は古くからそれを体現し発展してきた国だ。しかし現在は、枝葉を見て難癖をつけ、産業を育てるどころか、枯らすような意見を多く見かける。産業が育たないから景気が良くならない、賃金が上がらない。そして彼らは自分の首を絞めていることに気づかない。技術へのリスペクトとそこへの支援こそが市場に金を回し、国を豊かにし、自らも豊かになるサイクルなのだ。