トライベック・ブランド戦略研究所が毎年実施しているBtoBサイトのビジネス貢献度を評価する「BtoBサイト調査」の2023年版で、総合的なBtoBサイトスコアで三菱電機(FA)が60.6%で1位となり、2位にオムロン(制御機器)、3位にキーエンスが入り、FA(制御機器等)分野のサイトが上位を独占した。
調査では23年の動きについて、全体的に全ての分野でアクセス率が増加し、特にFA(制御機器等)分野では脱炭素関連分野の設備投資への需要拡大と、省エネや自動化への需要増を背景に大きく上昇し、デジタル上での情報収集が活発化し、企業サイトのアクセス率上昇に影響を与えた可能性があると分析。
そのなかで1位となった三菱電機(FA)は初めての首位獲得。2022年から2023年にかけてサイトをリニューアルし、製品、ソリューション、導入事例などニーズが高いコンテンツへの導線が強化され、ユーザビリティを大幅に改善。コンテンツ面でも、動画での製品や機能紹介、Eラーニングやオンラインセミナーで専門性の高い情報を発信するなど、ユーザーの業務に役立つ情報を豊富に提供している。また3月にはECサイト「FA Web Shop」をオープンし、ソフトウェア・サービスの販売も開始するなど、ユーザーのニーズに寄り添う取り組みがリレーション向上と高いアクセス率につながっているとした。
2位のオムロンは、16年連続1位だったが今回は僅差で2位(60.0%)に、3位はキーエンス(54.2%)が続いた。
今後の展望として、中小企業でも省エネ、省力化、自動化のニーズが高まっており、中小企業層のアクセス率が増加し、特にFAやエネルギー・環境ソリューション分野の伸び幅が大きくなっているとし、中小企業層への対応力をいかにサイトに組み込んでいくかが重要な要件になると予想。新しいターゲットの新しいニーズをいち早くつかみ、スピード感を持って対応していくことが求められているとした。
同調査は、197社のサイトを対象に、BtoBの製品・サービス分野(13分野)別に抽出した製品・サービス購入関与者7600人からインターネット調査で回答を得たもの。視聴率、ユーザー評価、売上貢献度の3つのポイントからビジネス貢献度を明らかにし、総合的なBtoBサイトスコアはアクセス率×ニーズ充足率によって算出している。