この2年あまりFA業界の頭痛の種だったFA制御機器の納期問題について、部材の調達難の改善とメーカーの生産力強化が成果を挙げ、解消に向けた動きが加速している。
三菱電機は、全般的に概算納期が短期化しており、シーケンサは多くの機種で8・9カ月待ちだったものが5カ月以内になり、MELSEC-Fシリーズは即日から3カ月と解消に近づいている。表示器も半年以内になり、サーボも最長でも10カ月待ちだったものが半年程度、一部機種では1〜3カ月まで回復している。遮断器関連は即日から3カ月程度となり、解消まで間近となっている。
オムロンは、リレーは一部機種を除いておおむね「正常化」を宣言。ソリッドステートリレー「G3F」やターミナルリレー「G6D4」などの納期目安は1か月未満から正常化。ソケットについても共用ソケット「P2CF」は正常化している。
富士電機機器制御は、電磁接触器・電磁開閉器で納期問題の解消または1か月未満で入手できるものが出てきている。
一方で、いまも1年近くかかるとの見通しが懸念されていインバータ。国内メーカーは長納期が続いているが、海外メーカーの日本法人は在庫を持ち、すぐに欲しいニーズを狙って活動を活発化している。シュナイダーエレクトリックはATVシリーズで0.18〜4kWの小型マシン向けから、15kWの中型マシン向け、0.75〜2600kWのプロセスドライブ向けまでラインナップを揃え、グローバルでインバータシェア2位の実績を打ち出して提案。ボッシュレックスロスも国内にインバータ在庫を豊富に持っていることをアピールして提案を強化している。
FA制御機器の納期問題、解消が加速中 解消や正常化した製品も増加 調達難が続くインバータは海外メーカーが提案強化
- 2023年7月6日
- FA業界・企業トピックス
- 2023年7月05日号, オムロン, 三菱電機, 富士電機機器制御
オートメーション新聞は、1976年の発行開始以来、45年超にわたって製造業界で働く人々を応援してきたものづくり業界専門メディアです。工場や製造現場、生産設備におけるFAや自動化、ロボットや制御技術・製品のトピックスを中心に、IoTやスマートファクトリー、製造業DX等に関する情報を発信しています。新聞とPDF電子版は月3回の発行、WEBとTwitterは随時更新しています。
購読料は、法人企業向けは年間3万円(税抜)、個人向けは年間6000円(税抜)。個人プランの場合、月額500円で定期的に業界の情報を手に入れることができます。ぜひご検討ください。
オートメーション新聞/ものづくり.jp Twitterでは、最新ニュースのほか、展示会レポートや日々の取材こぼれ話などをお届けしています