中外製薬は新たな研究拠点として23年4月「中外ライフサイエンスパーク横浜」を開設、7月18日に見学会を実施した。
同施設は、富士御殿場と鎌倉の2つの研究所を集約。異なる分野における研究者間のコミュニケーションを促し、技術を融合することで起こるイノベーションの創出や、高度なロボティクス・AIの活用を含めた「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の実現、「人材確保・外部連携」の促進を期待して設立された。
見学会では、次世代ラボオートメーションの実装例として、モバイルロボットによる各種実験・検査装置間の搬送システムを公開。パートナーは、目指す姿や価値観が一致するオムロン及びオムロン サイニックエックス。23年10月からは、非定型業務の自動化について実証実験を開始し、機械にできることは機械に任せ、イノベーションの機会を増やすことを狙う。まずは一般的な実験室の一区画で実施し、負荷が大きく、実験種類が多様な細胞実験での実装を目指す。自動化の目的は、人員削減ではなく、自動化による創薬研究におけるルーチン実験業務の削減による研究員の創造性発揮や、夜間の時間活用を含めたアウトプット増加や生産性向上。膨大なデータを効率良く取得できる仕組みや、データを容易に整理・解析できる環境整備、デジタル人材力強化などと組み合わせ、新研究所設立を契機にDXを加速する。
https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20230714113001_1311.html?year=2023&category=