電子情報技術産業協会(JEITA)は、2020年と2021年のセンサのグローバル出荷実績をまとめた。2021年のセンサ・グローバル出荷数量は350億個を超え、金額も2兆円近くまで拡大。10年前と比べても2倍超の市場規模に成長している。
2021年の国内外73社のセンサ・グローバル出荷数量は前年比11%増の352億6815万6000個、金額は5%増の1兆9291億8100万円。コロナ禍による経済低迷の回復と、感染拡大にともなう巣篭もり需要、テレワークの増加、無人化・省人化への投資拡大によってセンサ需要が高まったことで好調に推移した。
種類別では、数量は温度センサが最も多く、241億2978万3000個(9%増)。光度センサ48億6243万7000個(22%増)、磁界センサ47億828万2000個(11%増)、慣性力センサ7億6155万5000個(8%増)、位置センサ4億188万4000個(17%増)と続いた。
金額では光度センサが最も大きく、1兆3590億4200万円(2%増)。圧力センサ1386億2500万円(14%増)、温度センサ1206億4500万円(18%増)、磁界センサ936億5500万円(9%増)、位置センサ885億9600万円と続いた。
MEMSセンサ・モジュールは、全体数量は12億9364万8000個、金額は1638億9000万円(11%増)となった。
需要部門別では、通信機器・スマートフォン用が数量・金額ともに最大で、個数は92億5174万4000個(7%増)、金額は1兆377億3800万円(6%減)となり金額が減少した。伸び率では産業用が個数・金額ともに大きく、29%増の14億7411万1200個、19%増の2389億200万円となった。
仕向地別では、全体のうち中国が数量で54%・金額で34%と圧倒し、数量ではAPACが23%、日本向けが14%と続いた。金額では2番目が日本向けの20%、APACの14%となっている。
センサ形状別では、数量ではセンサデバイス(単体センサ)が全体の96%を占め、センサモジュール・ユニットは4%にとどまり、金額ではセンサデバイス(単体センサ)が全体の73%を占め、センサモジュール・ユニットが25%、センシングシステム・センサ装置が2%となった。
同調査は、JEITA会員内外のセンサを販売・出荷している企業に対し、グローバル出荷(国内・輸出)を調査したもの。光センサ、温度センサ、圧力センサ、慣性センサ、位置センサなど73社の290製品を登録し回答を得た。