第8回鉄道技術展 11月8日(水)~10日(金) 会場:幕張メッセ 進化続ける鉄道 最先端を結集 交通システム、車両など紹介 専門家による講演、セミナーも開催

安全・安心・快適・環境・省エネを追求した国内唯一の鉄道技術の専門展「第8回鉄道技術展2023」、および社会インフラ構造物の長寿命化を支える保全技術展「第5回橋梁・トンネル技術展」(主催=いずれも産経新聞社)が、11月8日~10日の3日間、幕張メッセ(4~8ホール、国際会議場)で開催される。開場時間は午前10時~午後5時、入場料2000円(招待券持参者、Webによる事前登録者は無料)。

「第8回鉄道技術展」は、鉄道・交通システムやインフラ技術、施設、電力、輸送、運行管理、車両、インテリア、旅客サービス関連、他あらゆる鉄道分野の技術が横断的に会する総合見本市として10年に第1回目がスタートし、13年からは2年に1度開催されている。「鉄道技術」のジャンルは多岐の分野にわたり、安全・安心・快適・環境・省エネを追求して取り組まれている。その製品・技術・サービスの向上・効果が鉄道だけにとどまらず、最終的には地域活性・街づくりにまでつながっていくことが見込まれている。今回も、鉄道の今と未来を考えるさまざまな分野の企業・団体が、製品、技術、サービスを紹介する。出展社数は569社・団体(1209小間)。

展示は、「交通・鉄道システムとその横断的技術」として、交通計画やまちづくり、スマートシティ、ITS、ICT、高速鉄道、貨物輸送、物流、コンテナ、IT、都市交通(メトロ、モノレール、AGT、LRT、BRTほか)、防災・安全管理技術、快適性、インターオペラビリティ、省エネルギー技術、コンサルタント、シミュレーション技術、ユニバーサルデザイン関連企業が出展。

 また、「土木・インフラ技術・施設」として、軌道構造(PCまくらぎ、締結装置)、線路(レール、線路構造、分岐、配線、連動装置)橋梁、トンネル(堀削技術、工法)、保線技術(保線機械、機材)、建設技術、軌道検測(軌道状態監視技術、軌道検測車)、土木構造(構造、土留め、築堤)、防災対策(地震、降雨、風雪、気象予報)、駅(駅舎構造、駅建築、デザイン)、プラットホーム(構造、ホーム柵)、跨線橋、車両基地、車両工場がブースを構える。

 「電力・輸送・運行管理」として、電力設備、変電設備、回生変電所、饋電システム、架線構造、架線検測、列車群制御、輸送計画、運行管理システム、通信・信号技術(CBTC、ATACS、無線、電子閉塞)、踏切装置、列車保安技術(ATC、ATS、ATO、TASC)。

 「車両とインテリア」分野として、車体構造(材料、構体設計、配電、デザイン、塗装、洗浄)、走り装置(台車、配管、潤滑剤、駆動装置、連結器、緩衝装置)、ドア、窓、幌(ドアエンジン、構造、ガラス素材)、車内情報伝送(TIMS、ATI、イーサネット、ケーブル、コネクタ、ディスプレー)、プロパルジョン(制御装置、補助電源装置、半導体)、ディーゼル機関、トランスミッション、バイモード、蓄電池、キャパシタ、ブレーキ装置(空気供給、ディスク、材料、制輪子、回生ブレーキ)、アコモデーション(床、荷棚、室内デザイン、材料、車内照明、不燃性素材)、座席(構造、材料、デザイン)、車内設備(トイレ、洗面施設、ユニバーサルデザイン、喫煙対策、空調)、車両試験(各種測定装置、試験装置、各種検測車)、運転室・乗務員室、安全対策、メンテナンス技術、快適性(乗り心地、車内環境、騒音、振動)分野が出展する。

 そのほか「旅客サービス」として、駅(旅客対応設備、出改札装置、照明、券売機)、駅ビル、店舗、ビル構造・工法、ユニバーサルデザイン、バリアフリー、自動案内、サイン、メディア・アド、供食、予約システム、ICT、防災・安全対策、総合・映像セキュリティー、警備関係、「自動化」でロボット、AI、IoT技術、ソリューション、「次世代モビリティサービス」でスマートモビリティ、MaaS、BRTなどの最新技術も展示される。

 また今回は、技術のグローバルな発展に貢献すべく「Rail Leaders´ Summit in ASIA」を8日に開催。ヨーロッパやアジアの鉄道事業者、鉄道有識者などが登壇し、「持続可能な未来に向けた鉄道の価値向上-多角的な視点からのイノベーション」をテーマとした講演とパネルディスカッションを開く。

 基調講演では、「最近の鉄道技術行政における課題と対応」と題し、国土交通省大臣官房審議官岸谷克己氏、「持続可能な未来に向けたJR東日本のイノベーション戦略」と題し、東日本旅客鉄道 代表取締役副社長伊勢 勝巳氏、「動く環境効率: 持続可能なオートメーションの力」と題し、ドイツ鉄道最高技術イノベーション責任者/戦略・イノベーション・新技術部門長ロルフ・ヘルディ氏、「日本の鉄道の今をどう認識するか?社会と技術の展開」と題し、政策研究大学院大学特別教授 家田仁氏が講師で行う。

さらに、「地方鉄道応援プロジェクト」という新たな特設コーナーを設ける。32の地方鉄道事業者がオリジナルのノベルティグッズや物産品の販売を行い地元鉄道のPRを行う。あわせて、それぞれが抱えるテーマをパネルで掲出し、様々な交流や情報交換によって解決への提案を図っていく。

プレゼンテーション会場では、9日に最大の経営危機を乗り越え「日本一エンタメ鉄道」を目指して挑戦を続ける銚子電鉄の真の姿を、銚子電鉄代表取締役社長竹本勝紀氏が熱く語る。

一方、3日間とも出展社による「製品技術プレゼンテーション」と「ステージプレゼンテーション」(橋梁・トンネル技術展合同企画)が行われる。各社が30分間、展示内容や技術を紹介する。

「橋梁・トンネル技術展」

機器・機材・更新技術など展示

 「橋梁・トンネル技術展」は、鉄道にも大きく関連する技術テーマに特化した併設展。日本では橋梁やトンネルなどの社会インフラの老朽化が急速に進んでおり、国土交通省の「社会資本の老朽化の現状と将来予測」では、「今後20年間で、建設後50年以上経過する施設の割合が加速度的に高くなる」と発表されている。

 5回目となる橋梁・トンネル技術展には、49社・団体(57小間)が出展。次世代につながる橋梁・トンネル建設や維持管理に関する製品・技術を一堂に集める。橋梁・トンネル建設技術/予防保全技術、ネットワークモニタリングシステム、検査機器、構造物の劣化・老朽化対策、補修・更新技術、材料、工法、コンサルタント、レンタル機器・機材、インフラ点検用ドローンなどを展示する。

 最新技術動向と問題点を提議する専門セミナーも連日開催を予定している。

http://www.mtij.jp/

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