化粧品や香水、医薬部外品を製造・販売するマンダムは、兵庫県福崎町の福崎工場の試供品のボトル詰め工程にユニバーサルロボットの協働ロボットを導入した。
同工場では、人手不足対策として無人化ラインの構築を検討しており、 専用の自動機では汎用性が乏しく、産業用ロボットでは安全柵の設置や専門的なプログラムスキル習得などの課題があったため、協働ロボットの導入を決定。いくつかのロボットメーカーのなかからユニバーサルロボットの5kg可搬の協働ロボット「UR5e」を選定し、協働ロボットの中で最も直感的にプログラミングできて使いやすかったことと、海外にも多くの製造拠点を持っているため、海外展開の際に評価しやすかったことが採用の決め手となった。
新たに構築した無人化ラインでは、試供品ボトルの中の栓装着からキャップ締め、騒音や検査工程への搬送、パレタイジングまでの一連の工程で5台のURロボットが稼働。UR5e①がフィーダから送られてくるボトルをピックしてターンテーブルにセットするとボトルに液体が注入され、その後、UR5e②が中栓を装着。続いて3kg可搬のUR3eがキャップ締めを行い、その後ターンテーブルに取り付けられたセンサーがキャップの置き具合を判別。良品判定されたボトルをUR5e③が後工程に搬送し、最後にUR5e④が重量測定後の製品を箱詰めする流れとなっている。
協働ロボットを導入したことにより、マンダムは外部委託していた一部のボトル製品の製造を自社の無人ラインで対応できるようになり、追加費用の削減を実現。さらに今後は多品種小ロット生産の特性を活用したライン稼働率の向上や同じ設備を海外工場へと横展開することを検討している。