
飛驒産業は、岐阜県高山市奥飛騨の奥飛騨温泉郷に、温泉熱を利用した木材乾燥室を備えた「奥飛騨 栃尾工場」を新設した。
広葉樹材の乾燥は、割れ、狂いの発生を抑えるために、天然乾燥を10か月程度実施し、その後に人工乾燥を行うのが一般的。今回同社が開発した乾燥方法は、温泉熱を熱源とする乾燥室を15室作り、個別の温度設定をしながら4~6週間で乾燥させることができ、乾燥期間の大幅な短縮に加え、木材の含水率を高度な水準である8%程度まで下げることができる。乾燥時間は外気の影響や材種、含水率によって変わるため、温度安定化対策として温泉の温度を電熱器で調整する。生産能力は製材品1000平方メートル/年。
敷地面積は1360平方メートル。2023年4月に着工し、2023年10月竣工。