1月31日から3日間、東京ビッグサイトで2年に一度の計測・制御技術、さらにはスマートファクトリー構築や製造業DXに向けた要素技術の専門展示会「IIFES2024」が開催される。前回はコロナ禍で逆風のなかでの開催となったが、今回はコロナ禍が明け、DX、脱炭素や人手不足など課題解決には計測・制御技術が不可欠であり、さらにデジタルで進化した計測・制御技術を見たいという声が高まっているなかでの待望の開催となる。
キーワードはサステナブル・イノベーション・DX
「IoT」や「つながる」といった現在の製造業DXやスマートファクトリーの根幹をなす技術が、新たな時代を切り拓く新しいものづくりコンセプトであると大々的に登場したのが、2015年の開催時。ちょうど第4次産業革命やインダストリー4.0に注目を集めていた時期で、機器や装置同士がつながって情報をやりとりすることでよりハイレベルな制御を実現できるとして、とにかく「接続をすること」や「横のつながり」を意識した製品や技術が多く出展された。
2017年にはIoTが進化し、信号や情報のやりとりはフィールド層、エッジ層、上位システム層、基幹システムと複数のレイヤーにまたがって行うことが重要であり、縦横のつながりとエッジ層に注目が集まった。ITだけではスマートファクトリーは実現できず、現場の技術が重要だとして「OTとITの融合」が叫ばれたのはこの時期だ。
2019年はコロナ禍がはじまる直前の開催で、「日本のMONODZUKURIが世界を加速」のコンセプトを掲げ、つなぐ・つなげるは既に当たり前の技術であり、ここではAIを使って制御に知能を付与し、より高度な制御と自律化を実現しようというハイレベルな技術が紹介された。
2022年は、これまでの蓄積で第4次産業革命、インダストリー4.0、IoT、スマートファクトリー等の要素技術と実現に向けた手法がある程度出そろい、そこに5GやAI、統合制御やソフトモーションといった新たな技術トレンドが加わり、より具体的で実践的なアプリケーションに即した製品・技術が展開された。
そして24年の今回は「MONODZUKURIで拓く、サステナブルな未来」をテーマとし、スマートファクトリーやIoTの技術を使って実現する世界、目指す到達点としてカーボンニュートラルや脱炭素、サステナブルを挙げ、そこにいたるまでの道、有効な技術や製品、ソリューションが数多く展開される。また「サステナブル」と「イノベーション」「DX」という3つのキーワードに即した展示やセミナーが数多く予定されている。