2024年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中は日本配線システム工業会の活動に格別のご配慮とご指導を賜り、厚く御礼申し上げます。
昨年はウクライナ紛争が続く中で、更にイスラエルで大規模な紛争が勃発し、世界情勢は予断を許さない状況にあることを改めて認識しているところです。
国内に目を向けますと、物価高騰は市民生活や企業活動に影を落していますが、新型コロナ感染症による制限が撤廃されたことで、インバウンド需要回復などによる国内消費の持ち直しも見られ、悲喜こもごもの一年となりました。また、ワールド・ベースボール・クラッシックの日本優勝、ラグビーワールドカップでの日本代表の活躍などに多くの人々が力づけられたことと思います。
当工業会に目を向けると、昨年は当工業会に関連が強い住宅新設着工数は前年比マイナスが続く厳しい状況ですが、2024年度の工業会需要予測は、機能価値の高い製品へのシフトなどもあり前年比プラスを見込んでおります。特に一昨年末に改定された内線規程による接地極付コンセント施設対象範囲の拡大や、感震機能付住宅用分電盤の施設地域の拡充などにより、安全機能を充実した製品へのシフトが更に進むことで、全体の売上を押し上げると期待しております。この様な製品のシフトは使用者の安全確保にのみならず、交換需要の拡大などによる電気工事業界及び電材流通業界の活性化に寄与すると確信しております。
2024年は当工業会発足70周年を迎え、さらに第7次中期計画がスタートする節目の年となります。当工業会が掲げる5大重点テーマ「①安全品質の追及活動」、「②安全・点検リニューアル活動」、「③環境対応推進活動」、「④標準化推進活動」、「⑤新規分野開拓活動」について、今までの成果をさらに充実させ、その成果を内外に向けて積極的に発信して参ります。
これらを確実に推進していくことを通じて、業界のさらなる発展と活性化に寄与する所存です。昨年同様に皆様のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
最後になりましたが、今年の干支は「甲辰(きのえたつ)」です。甲辰には“草木が芽をいぶきしっかりとした形になる”という意味があると言われています。皆様方におかれましても着実な成果がもたらされる充実した一年になりますことを祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。