皆さま明けましておめでとうございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。皆様には当協会の活動に対し日頃から多大なご支援を賜り、この場を借りまして心から御礼申し上げます。
本年4月1日より、いよいよ労働基準法の時間外労働規制強化が建設業にも適用となります。この改正内容については、法律改正が行われてから数年間の施行猶予の期間がありましたので、浸透するに十分な時間があったとは思いますが、今後の私どもの業界が永続していくために欠かすことのできない「働き方改革」を実現するために必要な内容となっています。この改正の目的と内容をすべての工事関係者が十二分に理解し、現実に建設業界が魅力のある働きの場として、新しい力を永続的に迎え入れ続けることができる職場を作っていくことがぜひとも必要です。改めて、工事関係者の皆さまのご理解、ご協力をお願いしたいと思っております。
昨年を振り返りますと、去る2020年当初から対応に追われてきました新型コロナウイルス感染症がようやく沈静化し、わが協会においても、JECA FAIR(電設工業展)や秋の会員大会をほぼ従来のスタイルに戻して開催することができ、志を同じくする者同士が一堂に会し交流することのありがたさ、貴重さを改めて感じることができました。また、新型コロナウイルス感染症が沈静化するに合わせるように昨年半ばから、業績の方も力強い復活の兆しが見られ、ようやく業務に邁進する状況が整ってきたことも感じられるようになりました。
この好機に合わせ、私どもの現下の最大の課題である「働き方改革」を強力に推し進めなければなりません。
昨年の会員大会では、「令和6年4月に迫った『時間外労働の上限規制適用』への的確な取組みを!」をメインテーマに
1.業務の合理化・効率化・生産性向上により就労時間を削減しよう!
〇 受注時から一貫した適正工期確保の取組み
〇「建設ディレクター」の活用等による現場担当者の負担軽減
〇 様々な生産性向上ツールを利用した作業の効率化・合理化
2.「4週8閉所」の実現に向け努力しよう!
〇 改正労働基準法に定める時間外労働の上限「月45時間・年360時間」への適合には、工事現場の「4週8閉所」が必要
〇 工事関係者間での良好なコミュニケーションよる「4週8閉所」の実現
〇 主張すべきことは主張するマインドの醸成
3.電設工事業の将来を見据え、希望に満ちた業務環境を創ろう!
〇 新4K(給与、休暇、希望、かっこいい)の実現をめざそう
〇 脱炭素、省資源、自然共生等の地球環境保全の課題に取り組もう
〇 多様な人材の活用により電設工事業の発展と持続可能性を追求しよう
を内容とする令和5年度会員大会決議を満場一致で採択いたしました。
この決議内容を柱として、魅力ある電設工事業を目指して会員が一丸となって努力を続けて行きたいと存じます。
本年も電気設備に携わる皆様のニーズに応え、業界全体の技術力の向上と新しい時代をけん引する発想につながるよう一層の紙面の充実に取り組んでまいります。引き続きのご支援、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
結びに、今年の干支は、「甲辰(きのえ・たつ)」です。「甲」、「辰」ともに吉兆を象徴する文字であり、「成功の芽が成長していき、姿を整えていく」という縁起のよい兆しを示しております。干支にあやかり、本年が皆様の満願成就の一年となりますようお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。