【各社トップが語る2024】リタール「「箱は部品」の訴求強化」新岡 卓 代表取締役社長

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2023年は前年より売上が鈍化している。中国市場の冷え込みや欧米の設備投資の計画延期や減少によって工作機械メーカーの輸出向けの受注が低迷し、2024年も上期は厳しく、希望的観測も含めて、市況が回復するのは7月以降になると見ている。

そのなかでも当社にとって明るい材料が2つある。1つ目は「リタールアプリケーションセンター」の開設だ。デジタルによる制御盤の設計・製造連携を提案・訴求してきたが、日本国内でその実例を見せるのは難しく、お客様にはハノーバーメッセやSPSなどドイツの展示会で見てもらうしかなかった。今回、神奈川県の小田原プロダクトサポートセンターに全自動電線加工機「ワイヤターミナルWT C10」導入と、筐体への穴あけ・切断の自動加工機「Perforex」の設備更新を行うことを決定した。EPLANとデータ連携し、断面積が 0.5 mm² ~ 6 mm² までの最大 36 種ワイヤの全自動配線加工、筐体の自動加工、そしてデジタル配線指示書「Smart Wiring」を使用した配線組立てのデモをできるようにする。正式オープンは2024年度中を予定し、制御盤設計から製造までのバリューチェーンの提案を強化する。

2つ目は、新製品の連結型エンクロージャーシステム「VX 25」の中国・上海工場での生産開始だ。欧州以外でのVX販売がようやく2025年から正式リリースする予定で、新製品による市場シェア拡大を目指す。

2024年は、改めて「箱は部品である」ということを訴求していく。制御盤業界は人手不足が進んでおり、設計・製造連携による全体最適による新たな生産プロセスを構築しなければいけない。引き続き日本がモノ作り大国として生き残れる様に生産性向上に貢献していく。

https://www.rittal.com/jp-ja/content/ja/start/index.jsp

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