2024年が始まって早くも1月が終わりに近づいているが、今年のテーマのひとつが「海外市場への挑戦」。と言っても、オートメーション新聞現地語版を作って広げるという意味ではなく、海外で何が起きているか、どんなトレンドがあるのか、日本企業は市場に入り込めているのかなど、海外の情報をもっと届けられるようにしたいと考えている。
今後、日本の多くの産業で国内市場が縮小していくのは避けられない。インフラの強靭化やインバウンドに関連するような仕事は拡大するかもしれないが、製造業、特にFAで考えたら、重要顧客は輸出や海外市場を相手にする機械メーカーやグローバル企業のエンドユーザー。国内生産から、市場がある地域での最適地生産を進めている企業群であり、国内だけに目を向けていると置いて行かれてしまう。また生産性や効率を劇的に高めるためには、今までのやり方ばかりを踏襲していては伸びしろは少ない。新たな価値観で、別な手段を試してみることが重要だ。海外には私たちが知らない、使ったことのない技術や製品、想定外のやり方がたくさん転がっている。もしかしたら日本だけが試してない仕組みもあるかもしれない。
展示会では、ヨーロッパ関連は4月にドイツで行われるハノーバーメッセ、6月のautomatica、11月のSPS、アメリカは9月のIMTS、中国は3月のSPS広州、9月のCIIF上海などが有力だ。また日本企業が力を入れ始めているインドにも足を運んでみたい。WEBで簡単にいろんな情報が集められる時代とは言え、現地現場に行って、現物を見て、そこの人たちと交流して現実を知る。パソコンやスマホ、人から聞くだけでは分からない、自分の五感をフルに使う環境でしか得られないものは必ずあるはずだ。肌で感じ、考えたことを日本に還元する。2024年はそんな仕事を強化していきたい。