
2024年1月20日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型月着陸実証機(SLIM)が月面着陸に成功した。SLIMによる月面着陸は日本初で、世界では旧ソ連、アメリカ、中国、インドに続く5番目となる。そのなかで三菱電機がSLIMの着陸機システムの開発と軌道上運用支援を担当した。
同社は、JAXA が推進する国内衛星開発プロジェクトの半数近くに主契約者として参画し、日本の宇宙開発におけるリーディングカンパニー。1970年代末からは航法誘導制御技術の研究開発を実施し、SFU、ETS-VII、HTVなどのプロジェクトを通じて蓄積した航法誘導制御技術が今回のSLIM につながった。今回のSLIMプロジェクトでは、2015年度にSLIMのシステム開発をJAXA から受注し、主に鎌倉製作所で SLIM 全体の設計・製造・試験を担当し、着陸レーダー、統合化計算機と搭載ソフトウェア、通信系機器、電力制御分配器を同社と三菱電機ディフェンス&スペーステクノロジーズで開発した。