先日、東京ビッグサイトで開催された展示会IIFES2024に足を運びました。IIFES204はオートメーション新聞でも取り上げられている展示会であり、久しぶりの展示会への参加でした。ご存知の方が多いと思いますが、この展示会はFA機器関連のイベントです。私の参加目的として、設備のデータ収集方法や最新技術の動向確認、今後の業務の参考とするための情報収集として参加しました。
会場に到着すると、入場開始前から多くの人が集まっていました。最初に感じたこととして、各ブースでは、従来の機器の展示よりもソリューションが目立ちました。需要の変化を感じますが、私は機器そのものに興味がありましたので、もっと多くの機器を見たかったのが本音です。それでも、各社の見える化に関するソリューションが多く展示されており、実際のグラフィック画面が展示されていましたが、数年前よりデザインは洗練されており、印象的でした。
そんな展示会ですが、トレンドとしては、ソフトウェアPLC、OTセキュリティ、現場の見える化、端子台など盤製作の短縮化などが挙げられます。特に各社専用のハードウェアを使用せずに、産業用PCで制御するソフトウェアPLC(CODESYSなど)が増えてきているといった印象を受けました。実際にデモが展示されており、IPC(産業用PC)で現場の制御を行うことが十分可能になっていました。
業務でPLCをメインとして使用している私はどこか寂しい気持ちと納得感の両方がありました。既設のPLCがすぐになくなることはありませんが、今後は規模が小さくなる可能性もありますので、これからの展開について考えさせられました。
OTセキュリティに関しては、経済産業省から「工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」が策定されましたが、海外と比較しますと、日本ではまだ十分に普及していません。
私の勤める会社でも、まだ取り組んでいない分野です。クローズド環境で使用している為、リスクは低く、そこまで関係ないと思っていましたが、外部業者のPCやUSBメモリからウイルスに感染する可能性があったり、実際にはERP(生産管理システム)などを経由して、間接的にインターネットとつながっていたりします。今後の展開を考えますと取り組んでいく必要があると感じました。
そんな展示会ですが、セミナーを受講できるのも魅力の一つです。各社の専門家による講演やディスカッションを通じて、最新の技術や業界の動向について学ぶことができます。私もいくつかのセミナーに参加し、新たな情報を得ることができました。
最後になりますが、実際に展示会へ参加して感じたこととして、オンラインでの打ち合わせは便利ですが、やはり展示会に足を運んで直接会社の方々と話し、デモ機を見ることの重要性を再確認しました。直接、確認した方が自分の中に入ってくる感じがします。
大勢の中で疲れますが、リアルな展示会の価値は変わらないと感じました。
展示会は技術動向を垣間見る場でもあり、貴重な情報交換の場でもありますので、また参加したいです。
それにしても、ものづくり太郎氏の人気はすごかったです。講演は満員、三菱電機さんのブースでの商品説明では人が通路まで溢れていました。
【著者プロフィール】
シマタケ
共働きの子育て会社員。工場で15年間働く電気エンジニア。現在は某製造メーカーの生産技術担当。エネルギー管理士、第3種電気主任技術者、第2種電気工事士
機械保全技能士電機系2級、工事担任者(現DD第1種)、2級ボイラー技士、消防設備士(乙6、7)、危険物取扱者(乙4)など多数の国家資格を取得。心理学を勉強中でメンタルケア心理士、行動心理士も取得。
「電気エンジニアのツボ」でブログとYoutubeで情報を発信中