オートメーション新聞では「FAトップインタビュー」として、不定期でインタビュー記事を掲載している。記事内容はもちろんだが、ひとつ並々ならぬこだわりを持っている点がある。それが、記事に掲載する写真だ。私は必ず「笑顔」の写真を掲載する。それが大手企業の社長だろうが、年配だろうが、若手だろうが関係ない。色々なメディアのインタビュー記事を見ると、神妙な顔をしてろくろを回すような仕草であったり、腕を前に組んで胸を張っていたりするものが多い。どんな写真を載せるかは各媒体の方針なので、それはそれで良い。しかし個人的には、不自然で、よそ行き感や堅苦しさ、演出を感じることが少なくない。
なぜウチは笑顔の写真にするかと言うと「笑顔で話している写真の方が楽しそうに見えるから」。この一言に尽きる。笑顔の写真は自然体でその人となりが出て、記事の中身を補ってくれ、読者に伝わりやすくなる。楽しそうに語っていたら、その人に話を聞いてみたいと思うのは自然なこと。せっかく良い話をしているのに、渋い顔してたらイメージ良くないし、もったいない。企業や人のイメージアップをしたかったら、まずは笑顔。それだけだ。
FA製造業は人手不足が深刻化し、若者離れが進んでいる。大手メーカーであっても学生の就職人気の上位には入らず、選択肢にも入らないことも多々ある。製造業・ものづくり産業をもう一度元気にしようと思ったら、私たち業界人はそれを打破して変えていかなければならないのだ。自社や製品、技術について楽しく話している姿を沢山露出することで、FA製造業が楽しく面白く、素晴らしい業界だと刷り込まれていく。オートメーション新聞はそういう世界を目指している。笑顔の写真がその会社や業界のイメージアップになったら、それはそれで最高に嬉しいことだ。