横河電機は、プラントの保守業務でのロボットの活用を推進するためのロボット運用ソリューション「OpreX Robot Management Core」を発売した。
石油・ガスや化学業界などの製造現場では、高所や閉所などの危険なエリアや過酷な環境下での設備巡視作業など、リスクの高い場所での定常業務があり、そこでの人手不足も課題となっている。そのためプラントを自走し、人の代わりにデータ収集し、人の限界を超える作業を行えるロボットへのニーズが高まっている。そのためには複数の種類のロボットを効率的に管理・運用する必要がある。
それに対し同製品は、複数かつ異種ロボットの登録、管理や運用を統一された環境で行うことができ、ボストンダイナミクスの四脚ロボット「Spot」、三菱重工業のプラント自動巡回点検防爆ロボット「EX ROVR」に対応。各ロボットの状態が確認できる管理画面をウェブブラウザ上で表示でき、リモートオペレーションが可能。あらかじめ登録したロボットのミッションの手動実行とスケジュール実行によってロボットのプラントの巡回点検が可能となる。巡回点検中にロボットが収集した画像、動画、音声などのデータはデータベースに保存され、他のアプリケーションで活用できる。
新製品の「OpreX Plant Image Analyzer(プラント画像アナライザ)」を使うことで撮影した現場計器のアナログメータやレベル計の画像をAI技術で分析し、自動的にプロセス値データとして記録でき、人が目視で確認し、データを記録する従来の手法を効率化できる。
また、「OpreX Collaborative Information Server(統合情報サーバ)」と連携し、ロボットが収集したデータを制御システム、安全計装システムや統合機器管理ソフトウェアのデータと合わせて一元管理が可能。保守に加え、操業でもアプリケーション構築、データ解析などが容易に行えるようになる。さらにサーバー上にロボット活用向けのインタフェースを構築すれば、検知したアラームを契機にロボットを現場に出動させ、現場の安全確認を行うこともできるようになる。
今後、対応ロボットの拡大やドローンのサポート、AI技術を活用したアプリケーション開発や制御システムの作業手順と連動したロボットへの指示などの機能強化を進めていく。
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