
出光興産は、グループで最大規模の石油・石油化学の基幹製造拠点の千葉事業所(千葉県市原市)内に、新たな統合研究所「イノベーションセンター(仮称)」を新設する。現在、研究所は国内に13拠点、海外に4拠点あり、このうち主にGHG削減・資源循環に資する中長期的なテーマを扱うコーポレート研究部門、高付加価値の独自素材を扱う高機能材事業の研究部門を中心に、国内の研究機能の概ねをイノベーションセンターに集約。事業を横断した研究開発体制の構築と社外連携の強化を図り、研究開発から分析・解析、実証、プロセスエンジニアリング、商業生産までの一気通貫体制の構築と中期経営計画で掲げる事業構造改革に向けた技術開発の加速を実現する。
将来の環境変化に柔軟に対応できる可変性ラボ、研究員同士の協働・共創を促進するワンルームオフィス、世界中のパートナーと共同研究・開発が可能なオープンラボなど、部門・会社を越えて多様な人材が活発に交流できる空間や仕組みを整備し、国内最先端のMI・DXに関しても国内外のパートナーとの連携含め先進的な取り組みを行い、研究開発のスピードアップとレベルアップを図る。
また同事業所では、使用済みプラスチックを原料とした油化ケミカルリサイクル、リチウム固体電解質の商業生産に向けた実証などを行っており、イノベーションセンターはこれらの分野ともシナジーを共創していく。
総投資額は約500億円超、完工は2027年度の計画。