日立産機システム、機械学習による空気圧縮機向け「予兆診断サービス」開始 保守員ノウハウとデータの組み合わせで保守作業効率化

日立産機システムは、工場設備などの動力源等として使用されている空気圧縮機向けに、遠隔監視で得られたデータを機械学習によって分析した結果と、同社の保守員が蓄積した知見を組み合わせ、設備停止につながる不具合や異常を事前に検知・予防する「予兆診断サービス」を開始した。
空気圧縮機を安定して稼働するためには、保守点検を行う専門技術者が必要だが、人手不足によりリモートでの保守管理や作業の効率化が急務とされ、また消費電力を抑えて効率的に設備機器を運用し、環境負荷を低減するニーズも高まっている。
それに対し同社が設備監視サービスで得られたデータを分析したところ、警報や故障のうち、温度に起因するものが全体の約75%を占めていることから、センサーで温度上昇の傾向を感知した際、機械学習を用いて将来の影響を推測し、不具合を未然に対策する予兆診断サービスを開発・提供開始した。
同サービスは、同社の保守員がこれまで保守管理作業の中で蓄積してきたノウハウを体系化し、判断材料として活用。機械学習による診断とノウハウを組み合わせて予兆診断を行い、結果と推定の根拠とした要因を表示。従来は把握したデータをもとに保守員が推論を立ててコンサルティングを行っていたが、同サービスでは自動で予兆診断を行うことで保守員がより具体的に、効果的な提案をすることが可能になった。
また、空気圧縮機の性能低下の傾向が認められる場合もデータから把握し、より効率的な運転方法の提案も可能としている。

https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2024/06/0619.html

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