料理動画を投稿するYoutuberのリュウジ氏のチャンネルが好きで登録して見ているのだが、時折、彼のまわりが騒がしくなることがある。化学調味料やめんつゆを使うことに対して否定的な人たちが彼をバッシングをし、彼も反論し、便乗した周りが
煽り立てて燃え上がる。リュウジ氏にとっては自らの活動の妨げとなる騒ぎに巻き込まれて災難だと同情する一方で、原理主義にはまり、視野・思考が狭く、器が狭小になっている人の多さに驚く。
たびたび発生するこの類の騒動に対し、ある識者は「程度や加減を理解しない人が増えている」と指摘していた。化学調味料だって使い過ぎれば毒にもなる。体に良いとされている自然食材だって食べ過ぎれば体には良くない。つまりは、なにものも摂取量には上限があり、そのものを善悪の判断をするのではなく、程度や加減を考えろと訴えていた。めんつゆも同様だ。手抜きや料理の文化が失われるという声もあるが、安くて美味しいものを食べたい、料理時間を減らして家族団欒の時間を増やしたいなどの個々人の目的や狙いがあり、そこに応じて各人が判断すれば良いだけ。めんつゆが善か悪かでは決してない。近年はSNSを中心に表現が強くなってきて、白か黒かの二元論に落とし込み、言い切ることがもてはやされている。その影響を受けた原理主義者がはびこり、息苦しく、足の引っ張り合いになっているケースを多く見かける。
FA業界でもその影響は出てきている。例えば、これからの制御の主流はPLCかPC、ソフトか?盤レスによって制御盤は無くなるのか?ドイツのインダストリー4.0が大正義で、従来的なやり方はダメなのか?新しいトレンドが出るたびに、それを担ぐメーカーやメディアによってミスリードされ、思考が停止して歩みが遅くなる。今は多様性の時代。AかBかどちらかではなく、選択肢はCやD、Eがあっても良く、どれを選んでも良い。ユーザーが自ら考えて選び、利益が出て満足すること、それこそが正解だ。ポイントは、自分はどうしたいか?どれが適しているかを自ら考え判断すること。情報に踊らされるのではなく、自分で楽曲を選んで踊るのだ。