日立製作所と日立オートメーションは、製造・物流分野のロボットシステムやラインビルディング構築を行うロボティクスSI事業の協創施設として東京・羽田に「オートメーションスクエア羽田」を、京都・京都リサーチパークに「オートメーションスクエア京都」を開設した。ITとOT、ソフトウェア、現場コンポーネンツ、それらをシステムとして組み上げるシステムインテグレーション技術を活かし、トータルシームレスソリューションとして提供する上での顧客への提案・共同開発拠点となる。
開所に際して森田 和信 日立製作所 執行役常務 インダストリアルデジタルビジネスユニットCEOは「ITとOT、プロダクトをつないで社会課題に対して価値を提供し、高めていくのがLumadaのコンセプト。今回はプロダクト、OT系を中心として、データをデジタルでつないで活用する価値を伝えるための拠点として作った。当社がこうしたことを手掛けていることを知らない人はまだ多い。製造業の企業として、工場を持ち、生産技術を高めながら、データを組み合わせて価値を提供していることをぜひ多くの人に知ってもらいたい」と話した。
オートメーションスクエア羽田は、5つのゾーンでトータルシームレスソリューションを見て、触れて、感じることのできる展示となっている。
ビジョンを映像で紹介するエリア、打ち合わせエリアに加え、製造分野のデモ機を展示したマニュファクチャリングゾーンでは、同社のMES「FactRiSM(ファクトリズム)」と自動化ラインを繋いでサイバーフジカルシステムを実現しているデモ機を中心に展示。3Dビジョンを活用した協働ロボットによるデパレタイジングから、円形上に10の工程が並んで絶え間なく作業を行うJRオートメーション「ロータリーインデクサー」への部材投入と作業、インクジェットプリンタ、空気圧縮機を活用した組立・マーキング、リニア搬送システムを活用した外観検査工程の一連の工程をシステム化している。またエネルギー・設備マネジメントシステムやAI活用した計画最適化サービス等も紹介している。
物流分野のシステムを展示したロジスティクスゾーンでは、TMSやWMSシステムを基盤としながら、ピッキング最適化ソリューション「LigiRiSM」を中心としたオーダー仕分けデモと見える化デモを実施。搬送ロボットやピッキングシステム、ロボットソーター等の実機でシステムを構築したデモとなっている。
またアドバンストテクノロジーゾーンでは、同社の先進機器やソリューションを展示。人の動作を検知してデータ化するセンサソリューションやせ生成AIを活用した対話形式での保守メンテナンス支援システム等を紹介している。
オートメーションスクエア京都では、協働ロボットのパレタイズ・デパレタイズ、搬送ロボットの連携デモ等を展示。3Dビジョンセンサによる画像識別テストができる環境も整備している。
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