
矢野経済研究所の調査によると、2024年の車載向けを除く出力1kW以下の小型モータ・産業用モータ世界市場規模(メーカー出荷数量ベース)は64億2196万個に達し、自動化とAIの進展が小型モーター市場に新たな需要をもたらしているとした。
2024年に入って在庫消化の目処がたち、生成AIブームが支える半導体需要や、省人化による産業用ロボット、家電のIoT化・高効率化など新技術が創出した需要により市場の多様化が進み、2024年は前年比3.9%増の64億2196万個に達する見込み。民生用ではAIを搭載したプレミアム家電製品、医療用ロボットなど医療機器などでの採用が拡大し、産業用では、産業用ロボットや半導体製造需要が拡大。生成AIによるデータ処理量と発熱量の急増が、冷却システムとファンモータ市場の成長を促している。一方で、従来のボリュームゾーンだった印刷機器や通信機器、ATM、プリンタ、デジタルカメラなどは需要減少が進んでいる。
2025年も66億個を超えると見られており、世界経済の発展とともに、見えないところでモータの数が増えることは間違いないと見られ、今後モータの活用はさらに多様な分野へと広がるとしている。