ファナックは、大型ハンドリングロボット「M-1000」について、ロングリーチタイプの「M-1000/550F-46A」を発売した。
自動車産業ではギガキャストを使った大型部品の一体成型が行われており、部品取り出しや離型剤スプレーの用途に使われるロボットに高可搬でロングリーチのニーズが強まっている。同製品は、それらのニーズに対応し、1万トンクラスのギガキャストで使用可能な550kg可搬、4.6mリーチの大型ハンドリングロボット。一般的な大型ハンドリングロボットで採用される平行リンク構造とは異なり、シリアルリンク構造を採用したことでJ3軸の動作範囲を広げ、J3アームをロボット後方まで回転させることを可能とした。これにより従来の平行リンク構造ロボットでは不得意だったロボットの直上方向や後方へのアクセスが容易になり、ロボット旋回時はコンパクトに旋回でき、狭い場所にも設置可能となり、柔軟な設備の構築に貢献する。
リーチは、既存のM-1000/1000F-33Aの3.3mから4.6mリーチへと4割の長腕化。新規モータを基本軸に採用しパワーアップし、同社で最大のリーチを持つ超大ロボットM-2000シリーズとほぼ同等の長さながら、動作領域では、同製品は上方、後方まで動けるため最も広くなっている。強力な手首を持ち、4mを超えるリーチで500kg強のワークを持つことができ、重心が把持位置から遠く離れた巨大ワークでも対応可能となっている。
制御装置は新型のR-50iAシリーズに対応している。
https://www.fanuc.co.jp/ja/product/new_product/2024/202411_robot_m1000.html