【2025年 年頭所感】日本精密機械工業会 会長 北井 正之 知恵出し合い若者取り込む

明けましておめでとうございます。

皆様におかれましては輝かしい新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。

今年は2025年。「2025年問題」が起こる年です。いわゆる「団塊の世代」800万人全員が75歳以上、つまり後期高齢者となり、超高齢社会が訪れることで生じるさまざまな影響が出てくることが予想されております。

我々の業界でも、高齢化、若者離れが進んでおります。高齢化につきましては、非常に技術力のある方がこの業界にはたくさんいらっしゃいますので、健康の続く限り一緒に働いていただきたいと思いますが、若者につきましてはなかなか門戸を叩いてくれません。弊工業会では、昨年のJIMTOF2024で学生対象のスタンプラリーを行いました。弊社のブースにも学生が来ました折りに、ものづくりの楽しさ、奥深さを楽しく語ったところ、目を輝かせて聞いてくれました。その時に感じたことは、日本のお家芸であり、この国になくてはならない工作機械業界について、学生に対して、楽しくやりがいがあり、誇りの持てる業界ということをうまく発信できていないのではないかということでした。

今年は巳年。ギリシャ神話で、医療と知恵の神であるアスクレピオスの杖には、蛇(へび)が巻き付いています。これは蛇(へび)の再生能力や知恵を象徴しているとの事。知恵を出し合い、大手企業だけではなく中小企業にも若者を取り込める仕組みづくりを考え、工作機械業界全体の活性化に繋げていければと思います。

 また、蛇(へび)は弁財天の使いとされています。巳年が皆様にとりましてたくさんの福をよび込む年になりますよう心よりお祈り申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。

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