【2025年 年頭所感】一般社団法人 日本食品機械工業会 会長 大川原 行雄「食」を通じ国民生活の向上へ

新年明けましておめでとうございます。令和7年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

さて、昨年の国内景気については、インフラ整備の工事拡大、外出機会の増加、賃上げの継続や定額減税の実施による可処分所得の増加による個人消費の緩やかな押し上げ、合理化・省力化・情報化投資を目的とした設備投資の増加などもあり、底堅く推移しました。また、旺盛なインバウンド需要も追い風に景気の好循環の動きがより鮮明となりました。

国外の情勢では、アメリカ・ファーストを掲げる第二次トランプ政権の誕生により、米中関係の悪化、中東情勢の深刻化などによって、世界情勢の変動要因は一段と高まっております。

こうした国内外の動向の中、我が国食品機械の販売額は、機種によって異なるものの全体では前年を上回る見込みとなっておりますが、企業経営に関しては多くの会員の方々が厳しい見解を持っておられます。  

食品産業全体では、安全・安心な食品の提供はもとより、労働力の確保、生産性向上、食のグローバル化への対応、地球環境への負荷軽減等さまざまな社会課題を抱えています。

食品機械業界としては、多様化する食品業界の動向を的確に把握・分析しながら、自動化の推進を含め、技術革新を更に進め、ユーザー業界の課題解決に貢献できるように積極的に事業を推進してまいります。

当工業会では、時代の潮流を見据えながら、国際市場での日本製食品機械の競争力向上を目指し、国際的な食品機械の安全・衛生化の推進、人材育成、SDGsなどに積極的に取り組むとともに、海外市場開拓に向けての会員企業支援やISO、EHEDG等国際機関との連携、海外ユーザー団体との交流を促進し、会員各位の経営力強化、技術力向上の支援に努め、業界の発展に向けて各種事業を展開していくことで、ユーザー業界の期待にも応えてまいります。

本年は6月10日から4日間「Touch FOOMA, Taste the Future」をテーマに掲げ、「FOOMA JAPAN 2025」を開催いたします。48回目を迎えるFOOMA JAPAN 2025 では、海外市場の開拓を目指す食産業のニーズを捉え、国際的なビジネスチャンスの創出に取り組んでまいります。海外からの来場者数の増加に力を注ぎ、食産業のグローバル化を推進しつつ、出展社と来場者のつながりを創出する展示会DXへの取り組みと併せ、最高の展示会体験とビジネスマッチングを強力に推し進めてまいります。「食の安全・安心」という基本を堅持しつつ、最先端のAIやロボットなどを含むイノベーティブかつ最新鋭の製品・サービスの展示と併せ、サステナブル社会への実現にも積極的に貢献してまいります。

本展の開催を通じて、食品機械産業及び食品産業全体の一層の発展に寄与してまいります。

最後に、引き続き食品機械産業界の発展を通じて、食品製造業界の生産性向上、「食」に関わる国民生活の更なる向上への貢献とサステナブル社会の実現に向け、努力を重ねてまいります。

末筆ながら皆様の益々のご活躍とご健勝を祈念申し上げます。

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