機械が止まるとすぐに直せない時代 予兆を放置せず、早めの対応を心がけよう

先日、リビングのエアコンが故障した。我が家の暖房を一手に担っていたため、修理して復活するまでの数日間は苦行だった。いち早く熱い風呂に入り、何重にも重ねた布団にもぐり、ひたすら耐える。「なぜこのタイミングで壊れるんだ」とエアコンを恨めしい目で眺めるという虚しい日々を過ごした。修理完了後、ふと思い出した。そう言えば、数日前からエアコンから異音がしていた。アラートは出ていたが、放置していたのは自分であり、自業自得だ。

別の日、今度は発熱で私自身がダウンした。幸い単なる風邪だったため、果物やゼリー、ヨーグルトなど食べやすく、栄養がとりやすい食品を買い込み、薬を飲み、またも布団に潜り、ひたすら体を休め、回復に努めた。その甲斐あって翌日にはだいぶ復調した。思えばダウンする数日前から頭が重いなどの違和感があり、そのため仕事を早めに切り上げ、熱い風呂に入り、いつもより早く寝るようにしていた。重症化しなかったのはそうした早めの対処が良かったのだろう。異変のアラートに気づき、対策をした結果だ。
数日前、Xで「急に動かなくなる機械なんてない。絶対に予兆はある。必ずそれをチェックすべき」といった投稿を見かけた。まさに真理である。機械も人も何物も、壊れて止まる前にはどこかに何かしらの変化、音や熱、振動、臭いなどが出てくる。それを故障の予兆として捉え、それをアラートとして認識し、早めに対処すれば壊れて止まることもない。しかし往々にして人とは愚かなもので、壊れて止まったら大きな損失が出るというのに、予兆を軽く捉え、そこからどれだけ動かせるかという計算をしてしまう。人が認識できるレベルまで来ていたら手遅れだというのに。人ともの、金が豊富にあった時代であれば、何かが起きてもすぐに対処し復旧できる。しかしいまはそんな時代ではない。いかに防ぐかが重要なのだ。アラートが出たらすぐ対応する。壊れる前に直す。止まったら直らない。改めて危機意識を高く持つことが大切だ。

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