JEMA産業用汎用電気機器、NECA電気制御機器 2024年度3Q出荷実績 電気制御機器不況も底を打ち、2025年は本格回復に期待 市場の混乱も収まり正常化

JEMA(日本電機工業会)とNECA(日本電気制御機器工業会)は、それぞれ2024年度第3四半期の産業用汎用電気機器(JEMA)、電気制御機器(NECA)の出荷実績を公表した。実績は前年同期比こそ下回ってはいるが、部材不足と納期遅延、前倒し発注による受注残による市場の混乱も2023年度4Qや2024年度1Qに底を打ち、現在は明確に回復傾向に移行しており、2025年の本格回復、成長加速に期待が膨らむ。

JEMA、配電制御機器が前年を上回る

JEMAの産業用汎用電気機器の3Q出荷実績によると、出荷額合計は前年同期比6.3%減の1834億円。
回転・駆動機器合計は13.2%減の747億円で、うち三相誘導電動機(75kW以下)は23.0%増の191億円、納期問題が長引いた汎用インバータは42.1%減と大幅減の156億円、アンプも含むサーボモータは8.3%減の399億円となった。
配電・制御機器合計は1.0%増の998億円と前年を若干上回った。2000kVA以下の標準変圧器は11.2増の318億円、30kVA以下のUPSも18.1%増の56億円、低圧遮断機は10.7%増の257億円と前年実績を上回る数字となった。プログラマブルコントローラは15.9%減の284億円と苦戦。電磁開閉器は2.4%減の64億円だった。

NECA、輸出と機器ともに好調

NECAの電気制御機器の3Q出荷績によると、出荷総額は0.9%減の1628億円。若干のマイナスに抑え、ほぼ横ばいとなった。
うち国内は5.1%減の990億円、輸出は6.3%増の638億円で、輸出が牽引。全世界的に調子は良く、北米は10%増の113億円、欧州は0.7%減の120億円、アジア太平洋は7.3%増の403億円、うち中国は27.0%増の141億円となった。
品目別では、PLC/FAは14.1%減の504億円、制御用リレーは3.1%増の401億円、制御用専用機器は7.8%増の372億円、検出用スイッチは7.5%増の260億円、操作用スイッチは13.3%増の88億円。PLC/FAは前年同期比割れとなったが、そのほか制御用リレー、制御用専用機器、検出用スイッチ、操作用スイッチがプラスとなった。

23年度4Q、24年度1Qを底に今は回復中

JEMAとNECA出荷統計の推移を見ると、JEMA統計は2023年度4Qに22.3%減の1760億円、続く2024年度1Qに21.1%減の1628億円を記録したが、ここを底として2Qは11.1%減の1770億円、3Qは6.3%減の1834億円と少しずつマイナス幅が縮まってきている。
NECA統計でも、2023年度4Q、2024年度1Qまでは右肩下がりを続けていたが、2024年度に入ってから右肩上がりの回復基調へと移行しており、どこまで伸ばせるか注目だ。

https://www.neca.or.jp/stat/
https://www.jema-net.or.jp/Japanese/data/jds.html

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