
大同特殊鋼は、半導体製造装置向けなど高級鋼の生産能力の強化に向け、愛知県知多市の知多第2工場で特殊溶解設備が稼働を開始した。
クリーンステンレスやニッケル基合金等の高級鋼は半導体製造装置や航空エンジンなどに使われており、今後の需要拡大が見込まれている。そのため増産に向けて特殊溶解設備である真空アーク再溶解炉の知多第2工場(愛知県知多市)への増設を進めており、このたび1基目の設置が完了し、稼働を開始した。2基目も計画どおり2025年3月までの稼働開始を予定しており、2基の増設による高級鋼の生産能力増は足元比20%を見込んでいる。
また2027年3月までに高級鋼用のVAR2 基とチタン用VAR2 基の知多第2 工場への追加を予定している。VARを施した鋼は、内部の清浄度や均質性が高められるため、特性の厳格な管理ができ、航空エンジンや半導体製造装置といった品質要求が厳しい部材に適用でき、産業の高度化に貢献する素材として需要が高まることが予想されている。
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