
ブリヂストンは、岐阜県関市の関工場敷地内に使用済タイヤの精密熱分解パイロット実証プラントを建設する。新プラントでは、使用済タイヤを精密熱分解して分解油や再生カーボンブラックを回収し、タイヤ原材料として再利用するケミカルリサイクル技術の社会実装に向けて技術実証を行う。
同社は、サーキュラーエコノミーの実現に向けて2022年から使用済タイヤのケミカルリサイクルに取り組んでおり、2023年にはBridgestone Innovation Park(BIP)に実証機を導入し、使用済タイヤの精密熱分解試験による分解油や再生カーボンブラックを回収する技術開発を進めてきた。回収した分解油をリサイクルオイル化し、合成ゴムの素原料であるブタジエンなどの化学品を製造し、再生カーボンブラックとタイヤ原材料として再利用される資源の循環を目指す。
新プラントは、BIPに導入した実証機で得た精密熱分解の基盤技術を実装し、安定した連続運転に必要なプロセス設計や品質管理などの知見を獲得して、分解油や再生カーボンブラックなどの量産を想定したスケールアップ技術の確立を目指す。またプラント操業のノウハウ構築やケミカルリサイクル実現を支える人財の育成も推進する。
2025年11月着工し、2027年9月稼働開始予定。最大処理能力は使用済みタイヤ年間7500トンになる予定。
https://www.bridgestone.co.jp/corporate/news/2025013001.html