あくまで個人的な肌感ではあるが、多くの企業で意識の変化、行動の変容を感じている。コロナ禍や納期問題、需給バランスの崩壊、景気の乱高下を経験し、さらに原材料費の高騰がダメ押しとなり、先行きに霞がかかっている。なんとなく今まで通りで過ごして来られたのが、さすがに限界を突破し、経営陣から現場の人までもれなく危機感を募らせ、変わらなければならない、変えなければいけないと多くの人が感じている様子。ようやく本腰入れて変わる時が来た。
半世紀以上の歴史がある機器メーカーは、ここに来て海外も含めた新規顧客の開拓に乗り出した。これまでは国内中心で、長年経営を支えてきた主力製品一辺倒の事業展開をしていた。それがこの一年くらいでガラリと変わり、新規事業とも言えるような新製品を開発し、新たな客層にアプローチしている。新規開拓は代理店まかせではなく、ネット通販をはじめて直接、顧客開拓を行い、スペックインした後に代理店に引き渡し、通常の商流に乗せ直すといった活動を始めている。その会社曰く、人手不足や価格高騰を解決するには、とにかく新しいお客様を掴んで利益を上げていくしかない。成長しているところに人とお金、モノは集まる。多くの顧客がいると言っても、俯瞰すればウチの顧客になっているのはごく一部。しかも国内ばかり。新たに開拓する余地はいくらでもあり、お客様は世界中にいる。今までは気づかぬうちに満足し、慢心していたかもしれないと反省していた。
日本は良い国である。製造業も強い。しかし、それを支えてきた内需は縮小し、大手を頂点とした産業ピラミッドも崩れ、海外メーカーの攻勢も強く、楽観視できない状況にある。もはやかつての勢いはなく、各社各人が生き残るために必死にならなければならない。じゃあ、何をすればいいのか?答えは簡単だ。儲かるようにすれば良いのだ。国内外問わず売りまくり、稼ぎ、社員が十分な報酬を受け取れるようにする。それだけだ。賃上げと言っても、元手がなければ上げられない。なら元手を稼ぐしかない。口を開けていたら餌がもらえる時代は終わった。何かを得たいなら自ら動くしかないのだ。