【FAトップインタビュー2023】壬生電機製作所 古野 修 代表取締役社長『展示会出展でPR活動推進』


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2022年8月期の売り上げは、前年同期比22%増加した。21年9月頃から銅、アルミ材、樹脂原料等の入手困難が際立ち出し、それに伴い顧客先から極端な先納期の注文が入り出した。中には従来の1年分の注文量を非常に短納期で注文される取引先もあり、受注残が過去にないほど積み上がる事態となった。22年夏以降は、やや落ち着きを取り戻した感があるものの、一部の製品には顧客から増産依頼が来ており、もうしばらくは納期調整に追われる日々が続くと思われる。

 こうした中で、電気配線用マルチプリンター「MP-60N」が引き続き好評だ。昨年6月には「JECA FAIR(第70回電設工業展)」(東京ビッグサイト)に出展した。ECADソリューションズ様の「電気設計CADソフト」やシュロニガージャパン様の「全自動ケーブル切断・ストリップ装置」との連携で、マークチューブ印字から電線加工までを1ラインで行えるシステムが衆目を集めた。また、好評を得ている盤内用LED照明ユニット「MLSシリーズ」に、端子台付ロングタイプと電線直出しタイプを追加。多様な顧客ニーズにマッチするよう製品ラインアップの幅を広げている。

 23年は、高騰した産業資材価格の先行きには不透明感がある。その上、製造現場での人手不足はさらに厳しいものになると思われる。今年も、3月に「ライティング フェア2023」と「DSEI JAPAN 防衛装備展」、5月に「JECA FAIR(第71回電設工業展)」と、展示会に積極的に出展を予定している。

 新製品として今春、「MP-60N」の上位機種「MP-60B」を発売予定だ。22φの大径PVCチューブ、フラットチューブ、その他特殊チューブ等への対応力を広げている。さらに、メンテナンスパーツ交換をユーザーが簡単に行える構造にし、作業中断時間を大幅に短縮した。

 23年は、政治的リスクが高い中国よりもフィリピン、タイ、マレーシア等、東南アジアの日系企業との取引拡大をねらいたい。3月には総代理店をしているドイツの会社が来日する。これを機に拡販に努め、結びつきをさらに強固なものにしたい。

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