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コラム・論説

  • 2014年8月20日

不連続線線に異状なし 黒川想介 (14)

ダウンサイジング、リストラクチャリング(再構築)、少子高齢化、多種少量生産、コンパクトラインなどの言葉が90年代以降、次々と世の中に現れてきた。拡大一辺倒で進んできた日本が一服して次に何を目指したらいいのかと考える時に、ふと浮かぶキーワードのようなも […]

  • 2014年8月6日

灯台

週末は炎天下のグリーン上で身体を動かしている。グリーン上と言ってもゴルフではない。ぶどうとりんごを相手にした果樹作業である。りんごは花の摘花から始まり、実の摘果、袋かけと続き、ブドウは房切りと呼ぶ実となる房を選んで形を整え、さらに房が手のこぶしのよう […]

  • 2014年8月6日

不連続線線に異状なし 黒川想介 (3)

日本の物づくりはどこに行ったのか、物づくり日本の復活、というフレーズがそこかしこに飛び交う日本の社会では、物づくりが国の威信にかかわるということであろう。 幕末に、伊予の国の職人が宇和島の殿様にペリーの黒船と同じものをつくれと言われ、西洋の指導もなく […]

  • 2014年7月30日

灯台

省エネ法に対応したエネルギーの消費効率基準に則ったトップランナー方式に、来年4月からモータが加わる。産業機器分野ではトランスがトップランナー製品として、いち早く普及に取り組んでおり買い替えが進んでいる。モータではIE3レベル以上のモータへの切り替えが […]

  • 2014年7月23日

灯台(2014/07/18)

先日、欧州のFA機器メーカーの日本法人社長にお会いした。今年日本法人を設立したばかりで、日本市場開拓はこれからであるが、今後への期待は大きい。世界3大FA制御機器市場とも言われる日本であるが、最近は中国などアジアの新興国市場が急伸して、やや分が悪くな […]

  • 2014年7月23日

不連続線線に異常なし 黒川想介(2)

人間の欲は際限なきもの、というフレーズがある。このフレーズは宗教的意味が含まれている。仏教では無欲を善とし、修行によって無欲に近づくことを推奨しているところから『欲は際限なきもの』という悪者になったのだろう。日常用語としての欲とは、人が何かを欲しがっ […]

  • 2014年7月9日

灯台(2014年7月9日)

水素と酸素を化学反応させて電気をつくる「燃料電池」を搭載してモーターで走行する燃料電池の乗用車が1台約700万円で発売されるという。開発当初は1台1億円ぐらいになるという試算が出されていたが、10分の1以下の価格に下がった。それでも通常のガソリン車に […]

  • 2014年7月9日

不連続戦線に異常なし、黒川想介(1)

18世紀から19世紀初頭に生きたイギリスの哲学者ベンサムは「最大多数の最大幸福」という功利主義の思想を説いた。18世紀の中頃からイギリスで産業革命が始まったと言われている。ベンサムは産業革命で沸騰している社会に生きた人で、それまでの世界とは様変わりし […]

  • 2014年4月16日

分岐点(2014年4月16日)

ある制御機器メーカーの経営者は、テレビを見ていて、開発に関連することでふっと気付かされることがあるという。客先をたびたび訪問し談笑するのが好きで、会社の席に座っていない。毎日、訪問先に出掛けて観察し、製品開発につなげている。いつも頭の中は開発の案件が […]

  • 2014年4月9日

分岐点(2014年4月9日)

先日、81歳の制御機器商社の社長にお会いした。待ち合わせの場所に早めに着いたからと言いながら、メガネを外し読んでいた本を閉じた。パソコンの教科書である。会社に毎日出勤するだけでも驚きであるが、パソコン教室に通っているという。八十の手習いで覚えられない […]

  • 2014年4月9日

混沌時代の販売情報力、黒川想介(103)

かつては漢字の社名の会社が多かった。最近では圧倒的にカタカナを社名にする会社が多くなっている。漢字で社名を表していた時代には社名を見て、何をつくっているか、だいたいの予想がついた。しかし、最近のカタカナの社名からは何をしている会社か、何をつくっている […]

  • 2014年3月26日

分岐点(2014年3月26日)

毎年多くの新社会人を見てきたが、一様に明るい笑顔が素晴らしい。初々しさが、社会人として年輪を重ねると、それぞれ異なる顔つきになってくる。歩む路、歩幅がどうしても顔に出てくる。やがて部下を持ち、部署全体に目配りする立場になったとき、周囲から好まれるか疎 […]

  • 2014年3月26日

混沌時代の販売情報力(102)

販売員が担当している顧客には様々な業態がある。一般的に業態と言えば小売業や外食産業などの商業関係で用いられる区分のことを指している。例えば、コンビニ、スーパー、デパート、ドラッグストアなどのように顧客の欲求に合わせた商品の仕入れ、価格、立地、規模など […]

  • 2014年3月26日

新刊紹介 名古屋工業大学産学連携センター編集 「伸びる製造業の賢い大学の使い方」

国内産業の空洞化に伴い、日本のものづくりの危機が懸念されている。日本のものづくりの強みは大企業から中小企業までピラミッド型の裾野の広さであり、これらががっちりとスクラムを組んで国際競争を勝ち抜いてきた。しかし、新興国などの追い上げもあり、海外に生産を […]

  • 2014年3月19日

分岐点(2014年3月19日)

市場が細分化する一方で、顧客の扉がこじ開けられない時代になってきた。開発技術者は、エンドユーザーの現場が見られず、販売担当者も行き慣れた会社に偏りがちである。このような壁に突き当たったときに、信頼関係にまで行き着いた人脈が頼りになるのは昔も今も変わら […]

  • 2014年3月12日

分岐点(2014年3月12日)

ゴボウやネギなど長根菜を引き抜く補助具「ごぼう抜き」という商品名が日刊工業新聞社のネーミング大賞ビジネス部門2位に選ばれた。そのものずばり連想でき、記憶しやすく、日頃食べているので親しみを感じる。この商品の開発者で名付け親が、制御機器業界の社長なので […]

  • 2014年3月12日

混沌時代の販売情報力(101)

世の中の経済は、需要と供給の関係で成り立っている。景気が悪いのは需要が足りないのに供給が余っているために起こる。失われた20年と言われる以前にも供給が需要を上回り不景気がたびたびあった。しかし在庫調達と少しの生産調整で再び需要が供給を上回り、不景気に […]

  • 2014年2月26日

分岐点(2014年2月26日)

中国から帰国した人からは一様に、日本人は元気がないと叱咤される。そして、勉強会への参加を誘われる。高齢社会NGO連携協議会という組織は、国連提示の「高齢者の自立、自己実現、参加、ケア、尊厳」の5原則に「高齢者の役割」を加えた高齢者憲章を提唱している。 […]

  • 2014年2月26日

混沌時代の販売情報力、黒川想介(100)

「爵禄百金を惜しみて、敵の情を知らざるは不仁の至りなり」と孫子の用間篇にある。スパイにかかる微々たる費用を出し惜しみ、スパイを使って敵の実情を知ろうとしないのは、国の民や兵に対して思いやりがないと孫子は言うのである。それほど敵の実情を知ることは大事な […]

  • 2014年2月19日

分岐点(2014年2月19日)

街路灯が間引きされているのだろうか、東日本大震災と原発事故以降、夜道が暗い。闇は、閉ざす、蔽う、光のない、夜、愚かな、暗いなどのイメージがつきまとい、心理的に不安を煽る。日が昇るときに起き、日が沈むときに寝るのなら闇を除けるのだが、昼夜の区別がつかな […]

  • 2014年2月5日

分岐点(2014年2月12日)

食品工場の従業員が製品に農薬を混入した事件は、その対策として、工場のあちこちに監視カメラを設置するのもひとつの方法かもしれないが、死角を埋めることはできない。倫理教育にも限界があるので、人が作業する限り防げない。最高の策は完全自動化の無人操業であるが […]

  • 2014年2月5日

混沌時代の販売情報力、黒川想介(99)

商談が終わると「うちの工場を見ていって下さい」と言われる時がある。今ではこのような誘いも少なくなった。工場見学といえば、1990年以前にはひんぱんに行われていた。顧客側も見てもらいたい、営業側も見たいという意欲があった。この頃の販売員は、自分達が売っ […]

  • 2014年1月29日

分岐点(2014年1月29日)

年明け早々に、台湾在住の日本人技術者が会いたいと連絡してきた。彼は台湾に渡って十数年、台湾企業を上場にまで成長させた立役者の一人である。彼は工場の立ち上げや生産管理、品質管理を担い、全てを任されてきた。70歳を超えているので退職したと思っていたが、今 […]

  • 2014年1月29日

混沌時代の販売情報力 黒川想介(98)

需要の拡大に応じて供給は増える。それが経済の原則的流れである。需要には日本国内で発生する内需と、海外への貿易という形で生まれる外需がある。日本は化石や鉱物資源の少ない国である。だからエネルギー源である化石や原材料となる資源を輸入して付加価値を高め、海 […]

  • 2014年1月15日

分岐点(2014年1月15日)

ある機械メーカーは、バブル崩壊のときに内製化した制御機器を外販することにした。自社の機械に搭載してきただけに、かゆい所に手が届くほどの優れものである。汎用市場では後発となるので、使用者を前面に押し出した営業展開の方針で、特定市場向けに販売を始めた。 […]

  • 2014年1月8日

混沌時代の販売情報力 黒川想介(97)

戦後、ドイツや日本は極度のインフレに苦しんだ。だからドイツではインフレを異常に嫌うし、日本でも経済を悪くするものとして悪視していたものだった。その後、成長を続けた日本では物価上昇は続いたが、インフレという文字がメディアに現れることはなくなった。 物価 […]

  • 2013年12月18日

分岐点

秋葉原高架下のジャンク街の一画を占めるラジオストアー9店舗がシャッターを下ろした。移転先の張り紙が時代の移り変わりを象徴する。ラジオセンターやラジオストアー、ラジオ会館で部品をかき集めていた自称電気マニアには残念な気もするが、64年間続けてきたお店は […]

  • 2013年12月18日

混沌時代の販売情報力 黒川想介 現場知ることが商談につながる

物づくり大国である日本はどこへ行ってしまったのか、などと囁かれだしてずいぶん経つ。物づくりの主流は新興国に移ったという印象があって、活気ある製造現場はいまや新興国だという風潮がある。もし販売員がそんな風潮に飲み込まれているなら、営業活動をしていても意 […]

  • 2013年12月11日

分岐点

現場でヒントを得て、ちょっとした製品の改良でモノが売れ出す。ところが、意外に制御機器の機械への取り付け工事までは見ていないので、技術開発者は自己本位の開発になりがち。そこから抜け出した人は、現場を観察し工夫して売れる製品を開発する。▼ ドイツ・バルー […]

  • 2013年12月4日

分岐点

東京モーターショーは、新素材と先進の制御技術の披露式でもあった。安全運転支援システムや自動運転システム、災害時に1週間電気を供給する災害支援システムなど、自動車は人の運搬から地域社会へと役割が広がっている。FA業界に携わる人が見ても応用できる技術のオ […]

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