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【2025年FA市場はどうなる?どうする?】安川電機 上山 顕治 氏「お客様装置の付加価値向上に貢献」

安川電機 上席執行役員 モーションコントロール事業部長 上山 顕治

2024年度のACサーボモータ・コントローラ事業は、米州とアジアを中心に半導体市場の回復が鮮明になり、この動きをしっかり捉えることで受注を拡大してきた。今後、生成AI関連の成長をキーとした日本を含む半導体製造装置向け需要のさらなる高まりに期待している。

中国は、昨年に引き続き市場全体の成長は鈍化しているが、半導体や新エネルギーなどの成長分野での投資意欲は潜在的に強い。また海外輸出向け需要にも期待は大きい。

2024年度は、「i³-Mechatronics」を実現するコントローラソリューション「iCube Control」としてYRMコントローラ「YRM1010」とマシンコントローラ「MPX1000シリーズ」、「iC9000シリーズ」を発売した。ACサーボドライブ「Σ-Xシリーズ」と合わせて、半導体市場などの成長市場においてグローバルに顧客開拓に注力し、お客さま装置の性能向上や多機能化などの「コト」を実現するソリューションを提供して付加価値向上を進めてきた。Σ-Xシリーズは市場で高い評価を受け、売上も伸びている。欧米などの用途に応じた多様な安全機能へのニーズに対応したモデルなど製品拡充も進めてきた。引き続きお客様装置の付加価値向上を図るとともに、自社工場の生産性を改善し、受注のさらなる立ち上がりに備えたタイムリーな製品供給を遂行していく。

2025年は、生成AI関連の成長をキーとして米州とアジア、さらには日本での半導体市場が堅調とみている。グローバルでの市況を含む外部環境の変化をしっかり捕捉し、「i3-Mechatronics」コンセプトを実現する「iCube Control」を軸に2024年度の強化策を加速させ、さらなる受注拡大を実現していく。

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