ロックウェル オートメーション ジャパン 矢田 智巳 代表取締役社長
2024年度は、グローバルでは過去最高収益だった昨年度よりダウンしたが、日本では目標を達成し、前年比でも数字が伸ばすことができた。
自動車・タイヤ、製薬・化粧品、食品・飲料産業向けソフトウェアソリューションの拡販を継続し、「自動化(Automation)から自律的制御(Autonomy)」への変革を支援する生産AI事業の開拓やリニア搬送装置、HMI、安全装置などのハードウェア製品の拡販に注力した。特にSaaS対応のクラウド型MESである「Plex (プレックス)」が好調で、大型案件を複数受注した。
2025年は「ソフトウェア・ディファインド・オートメーション(Software-Defined Automation:SDA:ソフトウェア定義型自動化)」のアプローチを推し進めていく。ハードウェア中心からソフトウェアを中心とした柔軟で拡張性の高い自動化システムへの移行を目指すコンセプトで、現代の製造業で効率性と競争力を高めるための重要な技術となる。
ソフトウェアによる制御が中心となるためシステムの変更や拡張が容易にでき、柔軟性が圧倒的に高まり、ハードウェア依存度が低くなるため初期投資やメンテナンスコストも削減できる。またソフトウェアの更新やアップグレードが迅速に行えるので新しい技術や機能を素早く導入でき、ソフトウェアベースのシステムによってデータの収集・分析が容易になり、高度な生産管理や予知保全が可能になる。
SDAコンセプトをベースに、注力する新製品のAMR「OTTO」やAI技術を活用した画像解析ソリューション「Vision AI」、Plexやリニア搬送など従来品の拡販も推し進めていく。また、昨年開設した北関東テクニカルセンターを活用し、お客様により寄り添った事業を展開する。