SICK 松下 実 代表取締役社長
2024年は、FAは過剰在庫で厳しかったが、IL(物流)やTL(交通・モバイルオートメーション)の屋外向け車両センサは好調だった。
営業面では、基本に立ち戻ってお客様への訪問頻度を上げた結果、信頼関係の構築によるソリューション提案の機会が増えた。お客様の要望にカスタマイズした日本でのソリューション開発(ローカル・デジタル・ソリューション)やセーフティ・リスク・アセスメント・サービスの拡充にも注力した。
AGV/AMRへの安全機器の搭載が大きな潮流となるなか、当社もセーフティに力を入れ、機器の提案からリスクアセスメントやセーフティに関するコンサルティングまで総合的に提供する「AGV/AMRのトータルソリューションプロバイダー」として活動している。自己位置推定ソリューション「LiDAR-LOC」がAMRで複数採用され、EV関連でも大手顧客でセーフティコントローラーやセンサソリューションのデザイン・インに成功した。FAは設備投資が低調だが、ユニークなソリューションを提供できている。
2025年はTLが好調持続、ILはシェア拡大の見込みだが、FAの在庫調整は3月くらいまで続くと見ている。お客様に寄り添った営業を継続し、AIビジョンによる品質管理ソリューション「Inspector83x」や新ステレオカメラ「Visionary-B Two」にHuman Perceptionアプリケーションを搭載した新ソリューションの提案を進める。
また、社員が個々の力を自発的に発揮するためのコミュニケーション改善活動やアプリケーション・サポートを強化する。日本でのソリューション開発についても、より組織化した「エンジニアリング・ハブ」として日本のお客様へより一層のソリューション提供を進める。