日本ワイドミュラー 中村 淳 代表取締役社長
2024年度は、売上高は前年を下回ったものの、現在の組織体制と実力を踏まえれば十分な売上金額を確保できた。利益も前年を上回る改善をみせた。
太陽光発電や海外プラント、国内インフラ向けの事業が好調に推移した一方で、工作機械や半導体製造装置向けは低調だった。FA汎用部品は流通在庫過多の影響で思うような成果を上げらなかった。受注は、2024年前半を底に回復基調に入り、社内在庫過多の問題も年内に解消して通常の状態に戻っている。現在は多くの製品で新規採用が決まり、立ち上がり向け国内在庫の拡充を行っている。
2022年からスタートした特約店施策は順調で、2024年は新たに1社を追加した。特約店には積極的に弊社製品のPR活動に協力してもらい、大型顧客への攻略計画も提案していただいている。新規採用案件の増加にともない弊社製品への関心も高まり、相乗効果でお互いに大きな成果が上がっている。
製品面では、太陽光向け、海外プラント向け、国内インフラ向けが好調で、コントローラやリモートI/O、ネットワーク機器、セーフティー機器、接続ケーブルやコネクタをトータルで提供するソリューション提案も順調だった。弊社オリジナルのフェルール無しでケーブルを差し込むだけで接続が完了するSNAP IN端子台も高評価を得ている。2025年度には新製品の発売を多数予定しており、ドイツと上海の研修センターでのトレーニングも企画しており、さらなる売り上げ増が期待できる。
2024年は守りの年として慎重に進めてきたが、2025年は再び攻めの経営を実行できる環境が整った。コストメリットの高い新製品の投入や業界の常識を打ち破る大幅なコストダウンを実現する弊社独自製品によるソリューション提案に注力し、さらに成長を加速させていく。