フエニックス・コンタクト 吉野 博通 代表取締役社長
2024年度のグローバル総売上高は約30億ユーロ(4841億円)となった。日本国内は、DC(基板向け製品)、ICE(制御盤内機器)、IMA(オートメーション)のいずれの事業部も、過剰在庫の調整の影響を受けて厳しい1年となった。
2025年度は、 全体として「All Electric Society の実現」に向け、社内の事業分野を超えた「ONE PHOENIX」のコンセプトで、お客様を中心に据えたサービスを展開する。
DCは、前半はお客様の在庫調整が続くが、後半は正常化する見込み。 ハウジング製品が新たな顧客に受け入れられたことから、継続してFA大手企業への丁寧なサービスと新規分野の開拓を継続してチャレンジし、新しい接続方式であるPush-X製品に注力する。
ICEは、在庫調整している製品も来年後半から正常化する見込みで、在庫消化が済んでいる製品は、需要が回復し成長を牽引している。Push-X製品のキャンペーンを計画しているほか、カーボンニュートラルに寄与できる変換効率の高い電源とハイパワー電源に注力する。増加する落雷による被害から製造現場を守るSPDや、各種の国際認証を取得している電源系、信号系、ネットワーク系の豊富なコネクタケーブルも継続していく。Push-inのパイオニアである当社ならではのPush-inテクノロジ搭載製品を使った人手不足対策に貢献し、急激な市場回復に備えつつ、顧客第一主義によってお客様の課題解決に丁寧な対応をしていく。
IMAは、徐々に上向きのトレンドとなっているが、上期は在庫調整の影響を受ける。様々な領域でデジタル化、効率化、環境負荷低減、セキュア化といった変化の兆しがあり、それらの市場に対して他事業部と協働し、新たな取り組みを行っていく。