ヒルシャー・ジャパン 伊藤 和仁 代表取締役
2024年の売上は前年からの受注を軸に結果目標に到達した。数年に渡り構築してきたプロジェクトの立ち上がり、息の長いプラント関係の受注が想定を上回った。受注に関しては厳しく、複数の大口顧客で在庫過多であり、その影響は今年も続く可能性がある。後半から需要が上回る案件もあり、半導体市場の回復に伴う手配再開、新規プロジェクトの増加に期待したい。
昨年はグローバルな取り組みとしてヒルシャーの強みであるPCカードのキャンペーンを実施した。リアルタイム・イーサネットとフィールドバスの幅広いプロトコル対応、マスタとスレーブ両方を各フォームファクタで取り揃えており、且つ主なOS対応ドライバも標準的に用意している事は大きなアドバンテージとなっている。
PCベースコントローラがより現場に浸透する中で、更なる掘り起こしがLinkedInなどで行う事ができた。日本では夏の産業オープンネット展でM.2フォーマットのPCカードをコラボ企業のIPCと共に紹介、一定の評価を得られた。
パートナー企業とも連携し、これらマーケティング活動を今年も継続していく予定だ。
SPE(シングルペアイーサネット)についてもメディアスイッチがリリースされた。
最大1000mのケーブル長は大規模施設におけるセンサやアクチュエータをリアルタイム・イーサネットに接続可能となる。SPEの普及と共に育てたい商材である。
昨年のIIFESでも紹介した次世代のnetX 900シリーズはドイツでの先行案内が始まる。
欧州CRAへの対応、ハイパフォーマンスなマスタアプリケーションへの取り組みが可能となる。
今年は日本法人創立20周年を迎える。従来から培ってきたノウハウを生かしながら、新たな視点を持ち次の展開を見据えた体制を構築していきたい。