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【2025年FA市場はどうなる?どうする?】パトライト 山田 裕稔 氏「報知技術の活躍の場を拡大」

パトライト 山田 裕稔 代表取締役社長

2024年は、半導体業界を中心に市況の回復があり、販売は好調だった。一方で円安や原材料コストの高止まり、また電子部品などの調達難の時期に積み上げた在庫消化のための生産抑制により、利益率は悪化した。

営業面においては、見える化ソリューションの事例を実際に見て体験できる「ソリューションサイト品川」を大幅リニューアルした。「なぜ見える化が必要なのか」について、幅広い業界のソリューション事例を紹介し、オフィスDX、製造DX、防災DXなど30種以上の多彩な実例と実機を交えて説明するスタイルがお客様から好評で、見学の予約を多数いただいている。

海外ビジネスでは半導体業界への依存解消のため事業の多様化を図り、欧米ではeコマースチャンネルを増やし、掲載品目も増やした。

製品面では、聴覚障がいを持つ方に配慮し、パトカーなどの緊急車両がパトロール走行中なのか緊急走行なのかを見ただけで判別できる、新しい光り方を搭載したバリアフリー対応の散光式警光灯を発売した。警察庁から発表されたことで世間からも注目され、広く周知することができた。

2025年は、省力化・省人化にともなうDX見える化の需要は引き続き活況とみており、当社の強みである光や音による報知ソリューションの活躍の場が期待できる。代理店との関係を強化して市場情報をしっかり掴むと共に、防災やリテール、物流、建築などFA以外の業界にも積極的に展開を図っていく。新たに事業探索を専業とする部門を立ち上げ、活動をスタートさせていく予定。海外でも国や地域ごとの特性に合った製品戦略を展開する。

国内外の製品開発パートナーを活用し、市場の要求に合致したオンリーワンの製品を、タイムリーかつスピーディーに供給できる体制を構築していく。

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