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【2025年FA市場はどうなる?どうする?】壬生電機製作所 古野 修 氏「創業75周年 軸のブレない経営を」

壬生電機製作所 古野 修 代表取締役社長

2024年は、在庫調整の影響でわずかに売上高は減少したが、予定通りに近い利益を上げることができた。

各地域の代理店が開催するプライベート展示会に積極的に参加し、地元のエンドユーザーに直接、弊社の製品特長をアピールする機会を得られた。3月に中国・上海、4月にフィリピン・マニラ、11月にタイ・バンコクを訪問し、現地で活動するお客様に弊社の電気配線用プリンターと海外でのバックアップ体制について紹介することもできた。

電気配線用マルチプリンターの好調な販売が続いている。ハイエンドモデル「MP–60B」は、フラットチューブや熱収縮チューブ等の特殊チューブへの印字もでき、他社製品と比べても圧倒的な印字スピードが人手不足に苦慮している制御盤製作現場で好評をいただいている。盤内用LED照明ユニットも好調で、難燃性の高いUL-94 V0グレード樹脂を使用したシリーズを選択するお客様も多い。

2025年は、プライベート展示会を優先した広報活動に加えて、大規模な展示会にも参加してハイブリッドなプロモーション活動を展開していく。5月の幕張メッセでのDSEI Japan(防衛・セキュリティ総合展示会)とインテックス大阪で行われるJECA FAIR(第73回電設工業展)に出展する。

製品面でも、盤内LED照明ユニットで得られたノウハウを生かし、様々なLED製品を開発している。YOGA LIGHT(シリコンチューブライト)やFCOB(ラインテープライト)、それらのコントローラーをリリース予定だ。産業用として再設計し、マシニングセンタや協働ロボット、自動倉庫内のAGVなど機器の状態表示に役立つものとして提案していく。

今年11月で創業75周年を迎える。常にWHYを考えて軸のブレない経営に努めていきたい。

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