東洋技研 関 高宏 代表取締役社長
2024年を振り返ると、前年に続いて商社、ユーザーともに在庫調整を行っている状況のため、売り上げは振るわなかった。一方で、弊社も他社と同じく2023年から2024年にかけて在庫調整を行い、ほぼ平常の在庫量に戻すことができた。秋ごろから少しずつ各ユーザーが動き始めているので、2025年に期待したいところだ。
2024年は各代理店と協力して、ユーザーへの営業を強化してきた。また近年は海外からの問い合わせが増加して来ており、10月には海外向けのオンラインストアを立ち上げた。ここから海外ユーザーへのPRを強化していきたいと考えている。
主力の端子台については、お陰様で大きな落ち込みはなかった。近年発売したスプリングロック式コモン端子台「VTXシリーズ」は、ラインナップも増え、2024年度の売り上げに大きく貢献してくれた。
2025年は、目立った投資や案件がまだ本格的に動いていない印象のため、明るいとは言えないが、引き続き代理店と協力して各ユーザーへの営業活動を強化していく。具体的には、各製品におけるユーザー毎の評価をデーターベース化してまとめ、これらの各種情報の開発部へのフィードバックを強化して製品開発に反映させていく。
また今年5月には工場と倉庫を兼ね備えた約7800平方メートルの新施設が竣工し、7月に稼働を開始する。本社工場の敷地内に点在していた機能を集約し、検査と組み立ての能力は1.5倍になる見通しだ。工程のさらなる自動化を図ることで、品質の安定や生産能力の拡充に努めていていく。
2025年も端子台専業メーカーとして、お客様のニーズに合った端子台製品を供給していきたい。