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【2025年FA市場はどうなる?どうする?】内外電機 丹羽 一郎 氏 「受電設備の更新需要へ対応強化」

内外電機 丹羽 一郎 代表取締役社長

2024年度は、これまで順調に来ている。2024年当初から受注が多く、後半は不本意ながら受注制限を実施するほどだった。通期業績見通しは、売上高は前年度に比べて10.2%増の184億円、営業利益と純利益は2023年度の2倍まで伸びる見通しだ。

特に高圧受電設備の受注が好調だったことが大きく貢献した。1988年から1991年のバブル経済の頃に設置されたキュービクルの更新需要が多く存在し、そのリニューアル対応に取り組んだことが功を奏した。その一方で、これまで力を入れて来たEV充電器は、EVの普及が停滞したため低調に推移している。

市場見通しについて、2025年は明るい年になると思っている。その理由として、トランスの省エネ基準が見直され、2026年4月から「トップランナー変圧器の第3次判断基準」がスタートすることが決まっており、それに備えたキュービクル変更前の駆け込み需要があると考えている。その需要に備え、2025年も前年に引き続きキュービクルのリニューアルに対応していく。またトップランナートランスの第3次判断基準のスタートに合わせ、トップランナートランスを内蔵するキュービクルの開発と生産準備に力を入れていく。

また、非住宅の建設投資は好調な状態が続くと予想しており、当社にとっても追い風と見ている。受注拡大に対し、生産性の向上による生産能力の改善にチャレンジしていく。