製造業・FA各社の経営戦略と取り組み、最新技術・製品情報を各社キーマンに聞く

【2025年FA市場はどうなる?どうする?】国際電業 古川 長武 氏「動画を使った提案営業」

国際電業 古川 長武 代表取締役社長

2024年度は、新製品のファイバーレーザー切断機が前期比24%増と大きく伸び、工作機械向けなどフットスイッチの同10%減をカバーし、売上高は約8%の増加を見込んでいる。利益も微増の見込みで増収増益を達成できる予定。

ソレノイドは、電磁落下防止装置向けが好調で、前年度並みの売り上げを予定、3本柱の売上高構成比としては、フットスイッチ約30%、空調ダクト切断機約40%、ソレノイド・電磁機器などが約30%となる。ファイバーレーザー切断機の売り上げ増で空調ダクト切断機の比率が23年度の30%から向上、フットスイッチの売り上げより多くなった。

また、新市場の開拓として、eスポーツ、ゲーム機の動画を再生する機器のフットスイッチなども開発している。

こうした新しいマーケットを模索するため、営業方法にも工夫を凝らす。従来は製品を持ち込んで説明していたが、タブレットによる動画、PDFで製品の使用事例を紹介、視覚に訴えかけながら提案している。海外の展示会などでも、仕様などが一目でわかるので好評だ。また、タブレットなら仕様が変更されても簡単に情報を変更できる。

海外では展示会に積極的に出展し、従来からの中国、タイに加えてインドにも力を入れる。昨年9月にデリーで開かれた国際電子部品製造技術専門見本市に出展したが、今年1月にもベンガルールの工作機械展に出展、大市場のインドで市場のニーズを把握し足場づくりを行う。

これら展示会や製品、企業情報をメディアプラットフォーム「note」で発信し、会社のPRや採用活動に役立てている。

今年の市場見通しは、海外情勢が混とんとしているため、不安視しているが、会社としては「変える」をキーワードに、25年4月から新経営体制で臨み、25年度の売上高は約3%の増収を目指す。

https://www.kdengyo.co.jp