製造業・FA各社の経営戦略と取り組み、最新技術・製品情報を各社キーマンに聞く

【2025年FA市場はどうなる?どうする?】マコメ研究所 沖村 文彦氏「新市場と新規客の開拓を強化」

マコメ研究所 沖村 文彦 代表取締役社長

2024年度は、材料費と人件費の増加により、売上・営業利益ともに目標達成は叶わなかった。全般的に動きの激しい一年だったが、受注は前期比増と好調であり、顧客の過剰在庫も消化して正常化してきている。

主要カテゴリーでは磁気センサーが前年売上を上回ったが、磁気スケールやAGV用ガイドセンサーなどが伸びずに苦戦した。昨年リリースした新製品のロータリーエンコーダー「MRE」と回転ポテンショメーター「MRP」は顧客の評価も高く、徐々に出荷も始まり、今後に大きく期待できる。

営業面では、東京と大阪で開催された「ものづくりワールド2024」に出展し、ブースデザインを刷新したことで新規顧客の開拓につながった。他にも各地区で展示会に参加し、販路開拓に取り組んだ。

2025年は、顧客の過剰在庫の消化による受注の正常化に期待する。

新たな取り組みとして、新潟や熊本、岐阜などの地方展示会への出展を計画するほか、6月に幕張メッセで行われる「国際建設・測量展」に出展し、悪環境に強い当社製品を建機・土木分野への拡販を狙う。また製品パンフレット「ソリューションガイド」を作成し、当社製品を分かりやすく伝える工夫や、MREとMRPの積極的な営業活動、展示会で得た新たな引き合い案件を具体化する活動を強化していく。

製品については、MRE、MRPの普及タイプのバリエーションの追加を予定。検出素子チップ化設備(自動巻線機・オーダーメイド)は今秋完成する予定だ。開発テーマにも積極的に取り組み、磁気の特性を生かした耐環境性能に優れた製品を開発し、建機やシールドマシンなど土木分野への進出を目指す。

次世代を生き抜くために、社員教育や人材育成に努め、人材確保に向けた投資も継続し、業界に一目置かれる企業であり続けことを目指す。

https://www.macome.co.jp/index.html