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【2025年FA市場はどうなる?どうする?】相原電機 城岡 充男 氏 「トランス一筋60年 業界と地域に貢献」

相原電機 城岡 充男 代表取締役社長

2024年は、売り上げは前年比で10%下がる見込みで、利益はほぼ前年並みになると見ている。

2022年と2023年に大量の注文が入ったことで、現在も代理店とお客さまの倉庫に在庫がある状態が続いている。市場に振り回されている印象だが、地道に頑張るしかない。

大阪府内のものづくり中小企業を対象に、技術力や品質、コスト、納期面等で高い評価を得ている企業を表彰する「大阪ものづくり優良企業賞 匠」に選ばれた。JIS規格に合わせて従来より2〜3割小型化したトランスを開発し、材料の消費が少なく、SDGsにもつながるということで高く評価してもらった。

2024年は創業60周年の節目の年だった。続く2025年は、60年続いてきたトランス専業メーカーとして、新しいスタートの年と考えている。

トランスは製品での差別化は難しいが、当社は納期対応力やスピードを重視してお客様に長年選ばれてきた。トランスはかつて「産業を支える小さな心臓」と言い、どれだけデジタルの社会になっていっても、人と社会が電気を使う以上、何者にも代え難い技術であり、不可欠な製品である。景気が良くても悪くても、お客様の満足することをきっちりやっていくことが重要だ。

50年前は10人ほどの小さな会社で、本社に建屋は一つしかなかった。事業拡大とともに近隣に拡張し、いまでは工場と倉庫で4つの建屋に広がっている。また、働いている従業員は近所に住む人々が中心で、長年、地域社会に支えられきた。働く場所が地元にあり続けることは地域社会にとって大事なことであり、これからも存続していかないといけない。

今後もトランスで社会やお客さまを支えると同時に、より地域に密着して地元の経済と生活を支える企業であり続ける。

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