ジェルシステム 安井 雄司 取締役 営業本部長
2024年は、産業機器事業の受注が前期から減少した状況が継続し、一時大幅に増えた受注残も消化が進んだ。現在は部品の入手状況が改善し、リードタイムも以前より良い方向に進んでいるが、中国の景気減速やユーザーの在庫過多によって厳しい状況にある。そのなかで前期比を上回る売上にすべく営業活動を進めている。
環境事業に関しては、近年提案を強化してきた高圧向けの受注が売り上げに結び付いたため、売上げは前期比10%程度の増加で推移している。
営業面では、海外での販売強化のため、ディストリビューターの開拓と拡販を進めた。国内向けはパワーモジュールの拡販を強化した。提案できる客先は増えてきたが、市場環境の停滞から顧客の動きが鈍く、実績となる案件は来季以降に増えてくると見越している。
2025年は、客先の在庫消化の進捗と半導体関連の立ち上がりを見込んでいるため、市場見通しは明るいと考えている。
前期同様に、海外拡販とパワーモジュールの拡販を重点項目として、当社としての顧客への優位性を再構築しながら新規開拓を進めていきたい。そのためにパワーモジュール関連と海外での現地ニーズに対応した製品マーケティングを強化していく方針だ。
直近は厳しい状況にあるが、半導体需要は間違いなく増加するファンダメンタルはあると考えている。その波にしっかりと対応できるよう、2025年度は部材の確保や生産効率の改善、新規顧客開拓、既存顧客への深掘り活動を前へと進めていきたい。