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【2025年FA市場はどうなる?どうする?】アイ・ビー・エスジャパン 望月 綾子 氏「ひと、事業、市場を「育てる」年に」 

アイ・ビー・エスジャパン 望月 綾子 代表取締役社長

2024年度は、円安影響による仕入れ価格の増加と物価高の影響が大きかったものの売価に転嫁できたケースもあり、増収増益を見込んでいる。

取り組みの目玉となったのは、弊社WEBサービスを刷新したこと。WEB上で常設バーチャル展示会の開催を行い、定常的に製品の露出を上げることができている。WEBの検索機能も向上し、お客様からのお問合せも増加している。

また都心部から離れたお客様の現場の悩みを解決するために代理店各社との共同営業活動を強化し、共同での展示会出展などの機会を得ることができた。

製品としては、産業用データ通信製品は堅調が継続し、産業用PCやカメラも好調。特に無線関連製品は大きく売上を伸ばし、データセンター向けの電材も好調だった。

2025年度の見通しは明るい。社内組織が徐々に成熟化し、自律・自立した社員も増え、自走型自律型組織に近づきつつある。各部門のリーダーが陣頭指揮を執りつつ、現場最高責任者と戦略立案と実行を行うことにより目標達成できるようになってきた。2025年は全社を通じてデジタル化、効率化を促進させていく。

具体的には、WEB戦略をさらに加速化し、提案営業を促進してお客様への提案の質を向上させていく。地域代理店との共同営業体制の深化も進め、無線を含めた新たな製品の発掘に加え、PCやスイッチなどカスタムやカスタム設定が必要な製品の対応ができる体制も強化していく。

2025年度は、10年ビジョン「産業×IT=IBS」の5年目の年となる。2026年までの3年間は「育てる」をテーマとし、ひと、事業、市場など、出てきた芽を育てる年にしたい。産業分野のIT化は拡大市場だが、ニッチな得意分野を見つけ、生活を豊かにする技術貢献に寄与し続けたい。

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