福西電機 代表取締役社長 堀 久志
2024年は、現場で求めるAI技術を産業用PC・画像処理機器の分野でコーディネイト、システムアップして提案する機会が増え、省人省力化における知見を蓄える事ができつつある。産業用PCの引合いが増加し、組込用機器としてARMベースコントローラも様々な用途で検討される機会が増加した。
また情報セキュリティ分野での法規変更に対してセミナーを開催したり、現場での人脈の拡大やお客様の工場で持込み展示会を行い、新しい案件を創出できた。製造委託ビジネスも商社ならではの機能を活かして順調に進んでいる。
VUCAの時代と言われているが、過去の歴史を振返ると今に始まった事ではないという感覚だ。我々の業界で技術進歩が停滞する事はない。半導体やエネルギー、デジタルは必ず拡大する市場だ。先を見据えてビジネスを展開していく。
2025年もコントローラやネットワーク、ビジョン商材を軸として顧客開発を進める。各種組込用途でセキュリティやAI、デジタル化がキーワードになり、各仕入先と連携強化して新たな提案を進めていく。セキュリティは、国内でセキュリティ適合性評価制度(JC-STAR)が2025年3月末以降に開始される事を踏まえ、顧客へ各種情報・製品を紹介してIoT関連ビジネスに注力する。AIは、主に生成AIのニーズに対して協業メーカーとアライアンスを組んで顧客の要望に応えていく。
当社は2026年に創業80周年を迎える。今年はその未来への基盤を築く大切な一年となる。これまでの歩みに感謝するとともに、次なる時代の社会課題を見据え、福西電機ならではの価値を創造し、提供していく。未来が不確実であっても、パーパスにもある「福(しあわせ)」を届けるという想いを胸に、どのような変化にも柔軟に対応しながら歩みを進めていく。