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【2025年FA市場はどうなる?どうする?】鳥居電業 齊藤 修氏「創業100周年の大きな節目の年」

鳥居電業 代表取締役社長 齊藤 修

2025年3月期の売り上げは、前年度比90%で推移している。サプライチェーンの混乱時に調達した在庫品の販売が予想以上に鈍く、例年の倍以上をストックしている。ただ受注は上回っており、今期残りは少ないが、昨年と同レベルまで押し上げていきたい。

取扱品目の中では医用、医療関連が堅調に推移している。またFA関連でもユニット化、自動化の引き合いに加えて工場の稼働監視、見える化の引き合いが増えてきている。

さらに、情報共有会を開催して営業活動の強化を行なった。成功事例と失敗事例の社内共有をはじめ、ターゲット客先の攻略の仕方や案件の進捗状況の共有など管理の強化を進め、社内の知見を結集して勝ちパターンを見つけ、全体の底上げに貢献した。

2025年は、ニュース等では半導体や電子部品関連を中心に市況が立ち上がると情報があるが、今のところそれは感じられない。見通しについても可もなく不可もないと見ている。

引き続きこれまでの取り組みを実施していくとともに、コト売りに向けてソフト販売を強化し、ハードとソフトのセット販売に取り組んでいく。またモータやアクチュエータなど駆動関連の拡販を強化し、特に最近注目が集まっているリニア搬送など新たな搬送システムの提案に力を入れ、かつSEによる技術サポートを拡充していく。

また、新規・既存のお客様と出会う接点を作るため、セミナーや個展を開催して人脈の拡大を進める。

2025年は、1925年の創業から、おかげさまで創業100周年を迎える。大きな節目の年であり、次の100年に向けて、未来の価値を創出する「技術商社」として、新しいスローガンである「人のためのオートメーション」を掲げ、広く社会に貢献し、成長を目指して精進邁進していく。

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